Bash での数値比較のコード解説

2024-08-21

Bash での数値比較

Bashスクリプトにおいて数値を比較するには、いくつかの方法があります。主に、単一括弧 ([]) と二重括弧 (( )) を使用します。

単一括弧 ([]) による比較

  • 比較演算子: -eq, -ne, -gt, -lt, -ge, -le
    • -eq: 等しい
    • -ne: 等しくない
    • -gt: より大きい
    • -ge: 以上
num1=10
num2=20

if [ $num1 -gt $num2 ]
then
  echo "num1 は num2 より大きい"
fi

二重括弧 (( )) による比較

  • 比較演算子: ==, !=, >, <, >=, <=
  • C言語風の算術演算が可能
num1=10
num2=20

if (( num1 > num2 ))
then
  echo "num1 は num2 より大きい"
fi

注意点

  • 比較する値は整数である必要があります。浮動小数点数は正確に比較できません。
  • 比較演算子の周囲のスペースは重要です。誤った結果になる可能性があります。

例題

#!/bin/bash

# 入力値を取得
read -p "数値を入力してください: " num

# 数値が偶数か奇数か判定
if (( num % 2 == 0 ))
then
  echo "入力された数値は偶数です"
else
  echo "入力された数値は奇数です"
fi

さらに詳しく

  • 浮動小数点数の比較が必要な場合は、bc コマンドや他のツールを使用する必要があります。
  • より複雑な算術演算や条件式が必要な場合は、expr コマンドや awk を検討してください。



Bash での数値比較のコード解説

コード例 1: 単一括弧 ([]) による比較

num1=10
num2=20

if [ $num1 -gt $num2 ]
then
  echo "num1 は num2 より大きい"
fi
  • num1=10num2=20: 変数 num1 に 10、num2 に 20 を代入します。
  • if [ $num1 -gt $num2 ]: if 文で条件式を開始します。[ ] 内で数値比較を行います。-gt は「より大きい」を意味します。
  • then: 条件式が真の場合に実行されるブロックを開始します。
  • echo "num1 は num2 より大きい": 条件が真の場合に表示されるメッセージです。
  • fi: if 文の終了を示します。
num1=10
num2=20

if (( num1 > num2 ))
then
  echo "num1 は num2 より大きい"
fi
  • このコードは、単一括弧の場合と基本的には同じですが、二重括弧 (( )) を使用している点が異なります。
  • 二重括弧は、C言語風の算術演算が可能で、一般的にパフォーマンスが良いとされています。

コード例 3: 偶数・奇数の判定

#!/bin/bash

read -p "数値を入力してください: " num

if (( num % 2 == 0 ))
then
  echo "入力された数値は偶数です"
else
  echo "入力された数値は奇数です"
fi
  • #!/bin/bash: シェルスクリプトの宣言です。
  • read -p "数値を入力してください: " num: ユーザーから数値を入力し、変数 num に代入します。
  • if (( num % 2 == 0 )): num を 2 で割った余りが 0 であれば偶数、そうでなければ奇数です。
  • thenelse: 条件に応じた処理を分岐します。

コード解説のポイント

  • 変数の代入方法
  • 比較演算子の意味と使い方
  • if 文の構文
  • 算術演算子の使用
  • ユーザー入力の取得方法
  • 条件分岐の処理



代替方法

let コマンド

  • 算術演算専用のコマンドです。
  • 比較演算子も使用できますが、二重括弧と似たような機能を持ちます。
let num1=10
let num2=20

if let "num1 > num2"; then
  echo "num1 は num2 より大きい"
fi

[[ ]] コマンド

  • [ ] の拡張版で、より強力なパターンマッチングや条件式をサポートします。
  • 数値比較も可能ですが、通常は単一括弧や二重括弧で十分です。
num1=10
num2=20

if [[ $num1 -gt $num2 ]]; then
  echo "num1 は num2 より大きい"
fi

expr コマンド

  • 算術式を評価するコマンドですが、数値比較にはあまり適していません。
  • 比較演算子は =!= のみサポートしています。
num1=10
num2=20

if expr $num1 \> $num2 \> /dev/null; then
  echo "num1 は num2 より大きい"
fi

どの方法を使うべきか

  • 一般的には、二重括弧 (( )) が最もシンプルで効率的です。
  • 単一括弧 [] もよく使用されますが、二重括弧ほど柔軟ではありません。
  • let コマンドは、算術演算に特化していますが、数値比較にはあまり使いません。
  • [[ ]] コマンドは、パターンマッチングや他の条件式と一緒に使う場合に便利です。
  • expr コマンドは、他の方法が使える場合は避けるべきです。

重要なポイント

  • どの方法でも、比較する値は整数である必要があります。
  • 比較演算子の周囲のスペースに注意してください。
  • expr コマンドを使用する場合は、\> でエスケープする必要があります。

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