SQLインジェクション対策の代替手法(「Bobby Tables」XKCD漫画)

2024-10-01

SQLインジェクションの仕組み(「Bobby Tables」XKCD漫画)

日本語解説

XKCDの「Bobby Tables」漫画は、SQLインジェクション攻撃の概念をユーモアたっぷりに説明しています。この攻撃は、ユーザーからの入力データを適切に検証せずにデータベースに直接挿入することで、悪意のあるSQLクエリを実行させる手法です。

攻撃の仕組み:

  1. 脆弱なアプリケーション: アプリケーションがユーザーの入力をデータベースクエリに直接組み込む場合、攻撃者が悪意のあるSQL文を挿入することが可能になります。
  2. 悪意のある入力: 攻撃者は、データベースの操作を意図したSQL文をユーザー入力として提供します。例えば、' OR 1=1 -- という入力は、常に真になる条件を追加することで、データベースのすべてのレコードを取得するクエリになります。
  3. クエリ実行: アプリケーションはこの悪意のある入力をそのままデータベースに送信し、実行します。結果として、攻撃者が意図したクエリが実行され、データベースのデータが不正にアクセスまたは改ざんされる可能性があります。

対策:

  • 入力検証: ユーザーからの入力を適切に検証し、悪意のある文字やコードを排除する必要があります。
  • パラメータ化クエリ: プリペアドステートメントやパラメータ化クエリを使用することで、入力データをクエリから分離し、SQLインジェクションを防ぐことができます。
  • 出力エンコード: データベースから取得した結果を適切にエンコードして、クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃を防ぐことも重要です。



脆弱なコード例:

<?php
$name = $_GET['name'];
$query = "SELECT * FROM users WHERE name = '$name'";
$result = mysqli_query($conn, $query);

このコードでは、ユーザーの入力である$nameを直接クエリに組み込んでいます。これにより、攻撃者が$nameに悪意のあるSQL文を挿入することが可能になります。

攻撃例:

攻撃者は、URLのパラメータに以下のような値を指定します。

http://example.com/?name=' OR 1=1 --

この入力により、以下のクエリが実行されます。

SELECT * FROM users WHERE name = '' OR 1=1 --

条件1=1は常に真となるため、データベースのすべてのレコードが取得されます。

対策:プリペアドステートメントの使用

<?php
$stmt = mysqli_prepare($conn, "SELECT * FROM users WHERE name = ?");
mysqli_stmt_bind_param($stmt, "s", $name);
mysqli_stmt_execute($stmt);
$result = mysqli_stmt_get_result($s   tmt);



ORM(Object-Relational Mapper)の使用

ORMは、オブジェクトとデータベースの関係をマッピングするフレームワークです。ORMを使用することで、SQLクエリを直接記述する必要がなくなり、SQLインジェクションのリスクを軽減することができます。

例(Laravelの場合):

use Illuminate\Database\Eloquent\Model;

class User extends Model
{
    protected $fillable = ['name', 'email', 'password'];
}

$user = User::where('name', 'John Doe')->first();

クエリビルダの使用

クエリビルダは、SQLクエリをプログラム的に構築するためのライブラリです。クエリビルダを使用することで、ユーザーからの入力を直接クエリに組み込むリスクを減らすことができます。

例(PHPの場合):

use Illuminate\Database\Query\Builder;

$query = DB::table('users')
    ->where('name', $name)
    ->get();

ストアドプロシージャの使用

ストアドプロシージャは、データベースサーバー上で定義された手続きです。ストアドプロシージャを使用することで、アプリケーションから直接SQLを実行する必要がなくなり、SQLインジェクションのリスクを軽減することができます。

例(MySQLの場合):

CREATE PROCEDURE get_user_by_name(IN name VARCHAR(50))
BEGIN
    SELECT * FROM users WHERE name = name;
END;

アプリケーション側:

$stmt = mysqli_prepare($conn, "CALL get_user_by_name(?)");
mysqli_stmt_bind_param($stmt, "s", $name);
mysqli_stmt_execute($stmt);
$result = mysqli_stmt_get_result($stmt);

security validation sql-injection

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