Git の git add をコミット前に取り消す方法（代替手段）

Git の "git add" をコミット前に取り消す方法

説明

Git でファイルをステージング（コミット準備状態）にするために git add コマンドを使います。しかし、間違ってファイルをステージングしてしまった場合や、ステージングしたファイルをコミット前に取り消したい場合は、以下の方法が使えます。

コマンド

全てのファイルをアンステージングする

git reset

このコマンドは、全てのファイルをステージング解除します。

git reset <ファイル名>

キャッシュからファイルを削除する（ステージングされていない状態に戻す）

git rm --cached <ファイル名>

このコマンドは、キャッシュからファイルを削除し、ステージングされていない状態に戻します。

備考

• git reset コマンドには、--soft, --mixed, --hard というオプションがありますが、ここでは --mixed (省略可能) が使用されています。これは、インデックスのみをリセットし、作業ディレクトリは変更しないため、通常はこのオプションが適切です。
• git rm --cached コマンドは、ファイルを削除するのではなく、ステージング状態のみを解除します。ファイル自体は削除されません。

例

# ファイル "index.html" をステージング
git add index.html

# ステージングを解除
git reset index.html

注意

これらのコマンドは、コミットされていない変更を元に戻すだけです。既にコミットされた変更を取り消すには、別の方法が必要です。

日本語での解説

Git でファイルをコミット準備状態にする git add コマンドですが、誤って追加したり、不要なファイルをステージングしてしまった場合は、以下のように取り消せます。

• 全てのファイルをステージング解除するには、git reset コマンドを使用します。
• ステージングされたファイルを完全に削除したい場合は、git rm --cached <ファイル名> コマンドを使用します。

これらのコマンドは、コミット前の状態に戻すだけであり、既にコミットされた変更を取り消すことはできません。

コード例と説明

git reset

• このコマンドは、現在の作業ディレクトリ内の全てのファイルをステージング解除します。つまり、コミット準備状態から通常の編集可能な状態に戻します。

git reset <ファイル名>

• <ファイル名> の部分には、アンステージングしたいファイルの名前を指定します。

git rm --cached <ファイル名>

• このコマンドは、ファイルをステージングされていない状態に戻します。ただし、ファイル自体は削除されません。

使用例

# ファイル "index.html" をステージング
git add index.html

# ステージングを解除
git reset index.html

重要なポイント

代替手段

git restore コマンド

• Git 2.23 以降で導入されたコマンドです。
• ステージングエリアからファイルを復元します。

git restore --staged <ファイル名>

.gitignore ファイルを利用する

• ステージングしたくないファイルを .gitignore ファイルに追加することで、今後のステージングを防ぎます。
• 既にステージングされているファイルには影響しません。

# .gitignore ファイルの内容
temp/*
*.log

インデックスを直接編集する（上級者向け）

• Git の内部構造を直接操作するため、注意が必要です。
• 一般的には推奨されません。

git update-index --remove-path <ファイル名>

それぞれの方法の比較

どの方法を使うべきか

• 通常は git reset または git restore --staged を使用します。
• 特定のファイルを無視したい場合は .gitignore を使用します。
• インデックスを直接操作する必要がある場合は git update-index --remove-path を使用しますが、慎重に扱う必要があります。