Homebrewで特定バージョンのフォーミュラをインストールする際のコード例解説

2024-08-19

HomebrewはmacOSやLinuxでソフトウェアをインストール・管理するためのパッケージマネージャーです。通常は最新バージョンがインストールされますが、特定のバージョンが必要な場合もあります。

方法1: Homebrew/versionsタップを利用する

  1. Homebrew/versionsタップを追加する:
    brew tap homebrew/versions
    
  2. インストール可能なバージョンを確認する:
    brew search <フォーミュラ名>
    
    例えば、PostgreSQLのバージョンを確認したい場合は:
    brew search postgresql
    
  3. 特定バージョンをインストールする:
    brew install homebrew/versions/<フォーミュラ名>@<バージョン>
    
    例えば、PostgreSQL 8.4.4をインストールしたい場合は:
    brew install homebrew/versions/postgresql8
    

方法2: GitHubから直接インストールする

  1. インストールしたいバージョンのFormulaファイルを取得する: GitHubのHomebrew/homebrew-coreリポジトリから、目的のバージョンのFormulaファイルを探します。
  2. Formulaファイルをダウンロードして実行する:
    wget https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/homebrew-core/<コミットハッシュ>/Formula/<フォーミュラ名>.rb
    brew install -s <フォーミュラ名>.rb
    

注意:

  • 方法2はより複雑で、誤ったバージョンをインストールする可能性があります。
  • インストールしたバージョンが更新されないようにするには、brew pin <フォーミュラ名>@<バージョン>を使用します。
  • 「フォーミュラ」はHomebrewにおけるソフトウェアのパッケージ定義ファイルです。
  • 「タップ」はHomebrewの拡張機能で、外部のフォーミュラリポジトリを追加できます。

例:

もし、特定バージョンのPythonが必要な場合は、次のようにします。

brew tap homebrew/versions
brew install homebrew/versions/[email protected]

これにより、Python 3.6がインストールされます。




brew tap homebrew/versions
brew install homebrew/versions/[email protected]

解説:

  • brew tap homebrew/versions: Homebrew/versionsというタップを追加します。このタップには、様々なソフトウェアの旧バージョンが用意されています。
  • brew install homebrew/versions/[email protected]: PostgreSQLの8.4.4バージョンをインストールします。@の後にインストールしたいバージョンを指定します。

ポイント:

  • Homebrew/versionsタップには、多くのソフトウェアの旧バージョンが用意されています。brew search <フォーミュラ名>で、インストール可能なバージョンを一覧表示できます。
wget https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/homebrew-core/<コミットハッシュ>/Formula/<フォーミュラ名>.rb
brew install -s <フォーミュラ名>.rb
  • wget: GitHubから、特定のコミットハッシュのFormulaファイルをダウンロードします。
  • brew install -s: ダウンロードしたFormulaファイルをインストールします。-sオプションは、HomebrewがFormulaファイルを更新することを防ぎます。
  • コミットハッシュは、GitHubの該当リポジトリのコミット履歴から確認できます。
  • この方法は、Homebrew/versionsタップにないバージョンをインストールしたい場合に有効です。

ローカルにFormulaを作成する(高度な方法)

# Formula/<フォーミュラ名>.rb
class <フォーミュラ名> < Formula
  url "https://example.com/<アーカイブファイル>"
  sha256 "<SHA256ハッシュ>"
  # ... (その他のFormulaファイルの設定)
end
  • 自分でFormulaファイルを作成することで、任意のバージョンやカスタマイズされたソフトウェアをインストールできます。
  • Formulaファイルの作成は、ある程度のHomebrewの知識が必要です。
  • 間違ったFormulaファイルを作成すると、システムが不安定になる可能性があります。
  • brew switchコマンド: インストール済みのソフトウェアのバージョンを切り替えることができます。
  • brew pinコマンド: インストールしたバージョンを固定し、アップデートされないようにすることができます。

Homebrewで特定バージョンのフォーミュラをインストールする方法は、いくつかあります。どの方法を選ぶかは、インストールしたいソフトウェアや、そのバージョンによって異なります。

  • Homebrewのバージョンや、インストールするソフトウェアによって、手順が異なる場合があります。
  • 古いバージョンのソフトウェアには、セキュリティ上の脆弱性が含まれている可能性があります。古いバージョンをインストールする際は、十分に注意してください。
  • 上記のコード例は、あくまで一例です。実際の状況に合わせて適宜変更してください。
  • Homebrewは頻繁にアップデートされるため、最新の情報は公式ドキュメントでご確認ください。

キーワード: Homebrew, 特定バージョン, インストール, フォーミュラ, バージョン管理, パッケージマネージャー, macOS, Linux

関連語: tap, コミットハッシュ, Formulaファイル, brew install, brew switch, brew pin

  • この解説は、Homebrewの基本的な使い方を前提としています。Homebrewの初学者の方には、もう少し丁寧な説明が必要かもしれません。



GitHubから直接クローンしてビルドする

  • メリット:
    • カスタマイズが容易です。
  • デメリット:
    • ビルド環境の構築が必要になる場合があります。
    • ビルド手順が複雑になる可能性があります。

手順:

  1. リポジトリをクローンする:
    git clone https://github.com/<ユーザー名>/<リポジトリ名>.git
    
  2. ビルドする: リポジトリ内のREADMEやドキュメントに従ってビルドします。多くの場合、./configuremakemake installといったコマンドを実行します。

ソースコードからビルドする

  • メリット:
  1. ソースコードをダウンロードする:
    wget https://example.com/<アーカイブファイル>
    
  2. アーカイブを解凍し、ビルドする: 上記と同様に、リポジトリ内のREADMEやドキュメントに従ってビルドします。

コンテナイメージを利用する

  • メリット:
    • 環境構築が簡単です。
    • 複数のバージョンを同時に利用できます。
  • デメリット:
    • コンテナイメージのサイズが大きくなる場合があります。
    • コンテナランタイムの知識が必要です。
  1. Docker Hubなどのコンテナレジストリからイメージを取得する:
    docker pull <イメージ名>:<タグ>
    
  2. コンテナを起動する:
    docker run -it <イメージ名>:<タグ>
    

パッケージマネージャーを利用する

  • メリット:
  • デメリット:
    • 利用できるパッケージが限られる場合があります。
    • バージョンが古い場合があります。

例 (Ubuntuの場合):

sudo apt-get install <パッケージ名>=<バージョン>

スクリプトを作成する

  • メリット:
  • デメリット:
  • ShellスクリプトやPythonスクリプトを作成し、インストール手順を記述します。
  • スクリプトを実行することで、自動的にインストールが行われます。

どの方法を選ぶかは、以下の要素によって異なります。

  • ソフトウェアの性質: 古いバージョンが必要か、カスタマイズが必要かなど。
  • 環境: ビルド環境があるか、コンテナを利用できるかなど。
  • スキル: コマンドライン操作、プログラミングのスキルなど。

選択のポイント:

  • 手軽さ: Homebrew/versionsを利用するのが最も簡単です。
  • 柔軟性: GitHubから直接クローンしてビルドするのが最も柔軟性が高いです。
  • 環境: コンテナイメージは、環境構築が簡単で便利です。

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