Gitにおける別のブランチからのブランチ作成

2024-08-18

Gitにおいて、ブランチはプロジェクトの特定時点のスナップショットを表します。別のブランチから新しいブランチを作成することで、元のブランチのコードベースを基に新たな開発ラインを開始することができます。

コマンド

  • git branch <新ブランチ名> <基となるブランチ名>

このコマンドは、指定した基となるブランチから新しいブランチを作成します。ただし、新しいブランチに自動的に切り替わるわけではないことに注意してください。

git branch feature_branch develop

上記の例では、developブランチからfeature_branchという新しいブランチを作成します。

ブランチへの切り替え

新しいブランチを作成した後、そのブランチに切り替えるには以下のコマンドを使用します。

  • git checkout <新ブランチ名>

同時作成と切り替え

  • git checkout -b <新ブランチ名> <基となるブランチ名>

説明

  • git: バージョン管理システムであるGitのコマンドです。
  • branch: ブランチに関する操作を行うサブコマンドです。
  • <新ブランチ名>: 作成する新しいブランチの名前を指定します。
  • <基となるブランチ名>: 新しいブランチのベースとなる既存のブランチの名前を指定します。
  • checkout: 現在作業中のブランチを切り替えるコマンドです。
  • -b: 新しいブランチを作成するオプションです。

ワークフローにおける活用

  • フィーチャーブランチの作成: 新しい機能開発のために既存の開発ブランチからフィーチャーブランチを作成します。
  • リリースブランチの作成: リリースの準備のためにメイン開発ブランチからリリースブランチを作成します。
  • 実験的な開発: リスクのある変更を試すために既存のブランチから実験的なブランチを作成します。

備考

  • ブランチは軽量であり、作成・削除が容易です。
  • ブランチを活用することで、複数の開発者間での並行開発や機能の独立した開発が可能になります。
  • ブランチ戦略はチームやプロジェクトの規模に応じて適切に選択する必要があります。



Gitにおけるブランチ作成のコード例と解説

Gitブランチ作成の基本

ブランチの作成

git branch <新ブランチ名> <基となるブランチ名>

例:

git branch feature_branch develop
git checkout <新ブランチ名>
git checkout feature_branch

上記のコマンドは、feature_branchに切り替えます。

ブランチの作成と切り替えを同時に行う

git checkout -b <新ブランチ名> <基となるブランチ名>
git checkout -b feature_branch develop

上記のコマンドは、developブランチからfeature_branchを作成し、同時にfeature_branchに切り替えます。

コード例と解説

例1: 新しい機能開発のためのブランチ作成

# 新しい機能開発用のブランチを作成
git checkout -b feature-login develop

# 新しい機能を実装
# ...

# 開発完了後、developブランチにマージ
git checkout develop
git merge feature-login

# feature-loginブランチを削除
git branch -d feature-login
  • feature-loginという新しいブランチを作成し、developブランチから開始します。
  • 新しい機能を実装します。
  • 開発が完了したら、feature-loginブランチをdevelopブランチにマージします。
  • feature-loginブランチは不要になったため削除します。

例2: リリースブランチの作成

# リリース用のブランチを作成
git checkout -b release-1.0 develop

# リリースに必要な修正を行う
# ...

# リリースの準備が完了したら、masterブランチにマージ
git checkout master
git merge release-1.0

# タグを付ける
git tag v1.0

# release-1.0ブランチを削除
git branch -d release-1.0
  • release-1.0というリリース用のブランチを作成し、developブランチから開始します。
  • リリースに必要な修正を行います。
  • リリースの準備が完了したら、release-1.0ブランチをmasterブランチにマージします。
  • リリースバージョンを表すタグv1.0を付けます。
  • release-1.0ブランチは不要になったため削除します。

重要なポイント

  • ブランチは軽量であり、頻繁に作成・削除しても問題ありません。
  • ブランチを活用することで、複数の開発者が同時に異なる機能を開発できます。



Gitにおけるブランチ作成の代替方法

基本的なブランチ作成コマンドに加えて、Gitにはいくつかの代替方法やオプションが存在します。これらは特定の状況やワークフローに合わせて利用することができます。

代替方法

Git Porcelainコマンド

  • git switch -c <新ブランチ名> <基となるブランチ名>
    • git checkout -bと同様の機能を持ちますが、より直感的な名前になっています。

Gitサブコマンド checkout のオプション

  • git checkout -b <新ブランチ名>
    • 基となるブランチを省略した場合、現在のブランチから新しいブランチを作成します。

リモートブランチからのローカルブランチ作成

  • git checkout -b <ローカルブランチ名> <リモート>/<リモートブランチ名>
    • リモートリポジトリのブランチからローカルブランチを作成します。
# Git Porcelainコマンドによるブランチ作成
git switch -c feature_branch develop

# 現在のブランチから新しいブランチを作成
git checkout -b hotfix

# リモートブランチからローカルブランチを作成
git checkout -b my-feature origin/feature-branch
  • これらの方法は基本的なブランチ作成コマンドと同様の機能を提供しますが、異なる構文やオプションを持っています。
  • プロジェクトやチームの慣習に合わせて適切な方法を選択してください。
  • リモートブランチからのローカルブランチ作成は、コラボレーションやコードレビューのワークフローにおいて有用です。
  • Gitのブランチ操作は柔軟性が高く、さまざまな方法で実行できます。
  • 適切な方法を選択することで、ワークフローの効率化やチームコラボレーションの改善が期待できます。

さらに詳しく

  • Gitのドキュメントやリファレンスを参照することで、より詳細な情報やオプションを確認することができます。
  • 特定のワークフローやプロジェクト要件に合わせて、最適なブランチ作成方法を検討してください。

git git-branch git-workflow



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