Java でのプレーンテキストファイル読み込みのコード例解説

2024-08-18

Java でのプレーンテキストファイルの読み込み

Java でプレーンテキストファイルを読み込むには、主に次のクラスが使用されます:

  • FileReader: ファイルから文字を読み込むためのクラス。
  • BufferedReader: FileReader と組み合わせて使用し、効率的な読み込みを行うためのクラス。
  • Scanner: ファイルの内容をトークン化して読み込むためのクラス。

BufferedReader を使った読み込み

最も一般的な方法です。

import java.io.*;

public class ReadFileExample {
    public static void main(String[] args) throws IOException {
        String fileName = "example.txt";

        try (BufferedReader br = new BufferedReader(new FileReader(fileName))) {
            String line;
            while ((line = br.readLine()) != null) {
                Sys   tem.out.println(line);
            }
        }
    }
}
  • FileReader オブジェクトを作成し、ファイルを開きます。
  • BufferedReader オブジェクトを作成して、読み込みをバッファリングします。
  • readLine() メソッドで1行ずつ読み込み、処理します。
  • try-with-resources ステートメントを使用して、自動的にリソースをクローズします。

Scanner を使った読み込み

ファイルの内容をトークン化して読み込む場合に便利です。

import java.io.*;
import java.util.Scanner;

public class ReadFileWithScanner {
    public static void main(String[] args) throws FileNotFoundException {
        Stri   ng fileName = "example.txt";

        try (Scanner scanner = new Scanner(new File(fileName))) {
            while (scanner.hasNextLine()) {
                String line = scanner.nextLine();
                System.out.println(   line);
            }
        }
    }
}
  • hasNextLine() メソッドで次の行があるかどうかをチェックします。

重要なポイント

  • ファイルが存在しない場合や読み込みエラーが発生した場合には、例外が発生します。適切な例外処理が必要です。
  • ファイルのエンコーディングを指定する必要がある場合は、InputStreamReader を使用します。
  • ファイルの全体を読み込んで文字列として扱う場合は、StringBuilder や StringBuffer を使用して効率的に構築できます。
  • ファイルの書き込みについては、FileWriterBufferedWriter を使用します。
  • ファイル操作には、File クラスも使用されます。

備考




import java.io.*;

public class ReadFileExample {
    public static void main(String[] args) throws IOException {
        String fileName = "example.txt";

        try (BufferedReader br = new BufferedReader(new FileReader(fileName))) {
            String line;
            while ((line = br.readLine()) != null) {
                Sys   tem.out.println(line);
            }
        }
    }
}

解説:

  • import文: ファイル入出力に必要な java.io パッケージをインポートします。
  • BufferedReader: 文字を効率的に読み込むためのクラスです。
  • try-with-resources: BufferedReader オブジェクトを自動的にクローズします。これにより、リソースのリークを防ぎます。
  • readLine(): ファイルから1行ずつ読み込みます。
  • whileループ: ファイルの最後まで、readLine() で読み込んだ行を処理します。

このコードの動作:

  1. example.txt という名前のファイルを開きます。
  2. ファイルから1行ずつ読み込み、コンソールに出力します。
  3. ファイルの最後まで読み込むと、ループが終了します。

コード例2: Scannerを使った読み込み

import java.io.*;
import java.util.Scanner;

public class ReadFileWithScanner {
    public static void main(String[] args) throws FileNotFoundException {
        Stri   ng fileName = "example.txt";

        try (Scanner scanner = new Scanner(new File(fileName))) {
            while (scanner.hasNextLine()) {
                String line = scanner.nextLine();
                System.out.println(   line);
            }
        }
    }
}
  • nextLine(): 次の行を読み込みます。

どちらを使うべきか?

  • BufferedReader: 大量のテキストデータを効率的に処理する場合に適しています。
  • Scanner: ファイルの内容をトークン化して処理する場合や、より柔軟な読み込みが必要な場合に適しています。
  • エンコーディング: ファイルのエンコーディングが異なる場合は、InputStreamReader を使用して指定する必要があります。
  • パフォーマンス: 大量のデータを処理する場合には、パフォーマンスに注意が必要です。バッファサイズや読み込み方法を調整する必要があります。

さらに詳しく知りたい方へ

キーワード

Java, プログラミング, テキストファイル, ファイル読み込み, FileReader, BufferedReader, Scanner, try-with-resources, readLine, hasNextLine, nextLine, 例外処理, エンコーディング, パフォーマンス

応用

  • CSVファイルの読み込み: 各行をカンマで分割して処理する。
  • 特定の文字列の検索: ファイルの内容を検索し、特定の文字列が含まれる行を抽出する。
  • ファイルの比較: 2つのファイルを比較し、異なる部分を抽出する。



Files.readAllLines() メソッド

Java 8 以降で導入された java.nio.file.Files クラスの readAllLines() メソッドは、ファイルの全行を List<String> として一度に読み込むことができます。

import java.io.IOException;
import java.nio.file.Files;
import java.nio.file.Paths;
import java.util.List;

public class Read   FileWithLines {
    public static void main(String[] args) throws IOException {
        String fileName = "example.txt";
        List<String> lines = Files.readAllLines(Paths.get(fileName));
        lines.forEach(System.out::println);
    }
}
  • メリット:
    • 簡潔で読みやすいコードになる。
    • 全行を一度にメモリに読み込むため、ランダムアクセスが高速。
  • デメリット:
    • 大量のデータを読み込む場合、メモリ不足になる可能性がある。
    • 行ごとの処理ではなく、リスト全体に対する処理を行うことが多い。

Stream API

Stream API を利用することで、より関数的なスタイルでファイルを読み込むことができます。

import java.io.IOException;
import java.nio.file.Files;
import java.nio.file.Paths;

public class ReadFileWithStream {
    public static void main(String[] args) throws IOException {
        String fileName = "example.txt";
        Files.lines(Paths.get(fileName))
             .forEach(System.out::println);
    }
}
  • メリット:
    • 並列処理も可能。
  • デメリット:

NIO (New I/O)

NIO は、より高性能な入出力操作を提供します。Channel と Buffer を使用して、非同期な入出力や大容量データの転送を行うことができます。

import java.io.IOException;
import java.nio.file.Files;
import java.nio.file.Paths;
import java.nio.charset.StandardCharsets;

public class    ReadFileWithNIO {
    public static void main(String[] args) throws IOException {
        String fileName = "example.txt";
        String content = new String(Files.readAllBytes(Paths.get(fileName)), StandardCharsets.UTF_8);
        System.out.println(content);
    }
}
  • メリット:
    • 高性能な入出力操作が可能。
    • 非同期処理に適している。
  • デメリット:
    • コードが複雑になりがち。
    • NIO の概念を理解する必要がある。

どの方法を選ぶべきか?

  • 簡潔さ: readAllLines() メソッドが最も簡潔。
  • 柔軟性: Stream API は、様々な処理を組み合わせることができる。
  • 性能: NIO は、高性能な入出力が必要な場合に適している。
  • データ量: 大量のデータを読み込む場合は、メモリ使用量に注意が必要。

Java でプレーンテキストファイルを読み込む方法は、様々なものがあります。それぞれの方法に特徴があるため、処理したいデータの量、処理内容、パフォーマンス要求などに応じて、最適な方法を選択することが重要です。

  • パフォーマンス: どの方法が最も高速かは、環境やデータによって異なります。ベンチマークテストを行うことをおすすめします。
  • エラー処理: 例外処理は必ず行い、エラーが発生した場合に適切な処理を行うようにしましょう。
  • エンコーディング: ファイルのエンコーディングに注意し、適切な文字セットを指定しましょう。

java text file-io



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