HTTPにおけるPOSTとPUTの違い

2024-08-18

HTTPメソッドのPOSTとPUTは、どちらもサーバーにデータを送信する際に使用されますが、その目的と挙動が異なります。

POSTメソッド

  • 特徴:
    • 一般的なメソッドで、幅広い用途に使用できます。
    • 冪等性を持たないため、同じリクエストを複数回送信すると異なる結果が生じる可能性があります。
    • リクエストURIはサーバー側で決定され、クライアントはリソースの場所を指定できません。
  • 目的: 指定されたURIの既存リソースを更新するか、存在しない場合は新規作成します。
  • 特徴:
    • 冪等性を持つため、同じリクエストを複数回送信しても結果は同じになります。
    • リクエストURIはクライアント側で決定され、リソースの完全な状態を指定します。
  • POST: アクションのトリガー、柔軟性が高い、冪等性を持たない
  • PUT: リソースの更新または作成、厳密な定義、冪等性を持つ

プログラミングにおける使用例

  • POST: フォーム送信、データの追加、コメントの投稿など
  • PUT: ファイルのアップロード、リソースの完全な更新など

注意点

  • REST APIでは、一般的にPOSTはリソースの作成、PUTはリソースの更新に使用されますが、必ずしもこのパターンに従う必要はありません。
  • APIの設計に応じて適切なメソッドを選択することが重要です。

日本語での解説

HTTPメソッドのPOSTとPUTはどちらもサーバーにデータを送信しますが、その役割は異なります。POSTは一般的に新しいデータを作成するために使用され、PUTは既存のリソースを更新するために使用されます。POSTは同じリクエストを複数回送信すると異なる結果が生じる可能性がありますが、PUTは同じ結果が返されます。プログラミングでは、POSTはフォーム送信やデータの追加などに、PUTはファイルのアップロードやリソースの完全な更新などに使用されます。

注意: この説明は基本的な概念であり、実際の使用状況によっては異なる解釈がある可能性があります。

  • HTTP/1.1仕様書
  • RESTful API設計ガイドライン



POSTとPUTのコード例

HTTPメソッドのPOSTとPUTは、サーバーとのデータ通信において異なる役割を持ちます。以下にそれぞれのコード例を説明します。

  • 目的: 新しいリソースの作成や、既存のリソースに対するアクションのトリガー

例: ユーザー登録

// JavaScript (Fetch API)
fetch('https://api.example.com/users', {
  method: 'POST',
  headers: {
    'Content-Type': 'application/json'
  },
  body: JSON.stringify({
    username: 'user123',
    email: '[email protected]',
    password: 'password123'
  })
})
.then(response => response.json())
.then(data => console.log(data))
.catch(error => console.error(error));

説明:  

  • 新しいユーザーを作成するためにPOSTメソッドを使用しています。
  • リクエストヘッダーにContent-Typeを指定し、JSON形式のデータを送信します。
  • サーバーから返されたJSONデータを処理します。
  • 目的: 指定されたリソースの更新または新規作成

例: ユーザー情報の更新

// JavaScript (Fetch API)
fetch('https://api.example.com/users/123', {
  method: 'PUT',
  headers: {
    'Content-Type': 'application/json'
  },
  body: JSON.stringify({
    username: 'updated_username',
    email: '[email protected]'
  })
})
.then(response => response.json())
.then(data => console.log(data))
.catch(error => console.error(error));

説明:

  • ユーザーID 123 の情報を更新するためにPUTメソッドを使用しています。

重要なポイント

  • POSTとPUTの選択は、アプリケーションのロジックとRESTful APIの設計に基づいて行われます。
  • リクエストボディのデータ形式は、アプリケーションに応じてJSON、XML、フォームエンコードなどを使用できます。
  • エラー処理は適切に行う必要があります。

注意

  • 実際のコードでは、エラー処理、認証、データ検証などの追加ロジックが必要となります。
  • 異なるプログラミング言語やライブラリを使用する場合、コードの構文やAPIが異なる場合があります。



POSTとPUTの代替メソッド

HTTPメソッドにはPOSTとPUT以外にも、リソースに対する操作を表現する様々な方法があります。これらのメソッドを適切に使い分けることで、RESTful APIの設計をより明確にできます。

PATCHメソッド

  • 目的: リソースの一部を更新する
  • 特徴: PUTメソッドと似ていますが、対象リソースの特定部分のみを変更します。
// JavaScript (Fetch API)
fetch('https://api.example.com/users/123', {
  method: 'PATCH',
  headers: {
    'Content-Type': 'application/json'
  },
  body: JSON.stringify({
    username: 'updated_username'
  })
})
.then(response => response.json())
.then(data => console.log(data))
.catch(error => console.error(error));

DELETEメソッド

  • 目的: リソースを削除する
// JavaScript (Fetch API)
fetch('https://api.example.com/users/123', {
  method: 'DELETE'
})
.then(response => console.log(response))
.catch(error => console.error(error));
  • GET: リソースの取得
  • HEAD: リソースのメタデータの取得
  • OPTIONS: サーバーがサポートするメソッドの確認
  • TRACE: リクエストの経路の確認 (主にデバッグ用)
  • CONNECT: プロキシ/トンネルの作成 (一般的に使用されない)

適切なメソッドの選択

  • RESTful API設計原則に従ってメソッドを選択してください。
  • リソースの状態遷移を考慮し、適切なメソッドを使用してください。
  • 冪等性が必要な場合はPUTまたはDELETEを使用してください。

POSTとPUT以外にも、PATCHやDELETEなど様々なHTTPメソッドが存在します。これらのメソッドを適切に使い分けることで、APIの可読性とメンテナンス性を向上させることができます。


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