C# で JSON を逆シリアル化するコード例の詳細解説

2024-08-22

C# で JSON を逆シリアル化する方法

JSON は、JavaScript Object Notation の略で、データの交換形式として広く使用されています。 C# では、JSON をオブジェクトや辞書に変換する機能が提供されています。

Newtonsoft.Json ライブラリの使用

最も一般的な方法です。NuGet パッケージマネージャーから Newtonsoft.Json をインストールします。

// NuGet パッケージマネージャーでインストール
Install-Package Newtonsoft.Json

// 使用例
using Newtonsoft.Json;

string jsonString = "{\"name\":\"John\", \"age\":30}";

// JSON 文字列をオブジェクトに変換
var person = JsonConvert.DeserializeObject<Person>(jsonString);

// JSON 文字列を辞書に変換
var dictionary = JsonConvert.DeserializeObject<Dictionary<string, object>>(jsonString);

// オブジェクトの定義
public class Person
{
    public string Name { get; set; }
    public int Age { get; set; }
}

System.Text.Json ライブラリの使用

.NET Core 3.0 以降で標準ライブラリとして提供されています。

using System.Text.Json;

// JSON 文字列をオブジェクトに変換
var person = JsonSerializer.Deserialize<Person>(jsonString);

// JSON 文字列を辞書に変換
var dictionary = JsonSerializer.Deserialize<Dictionary<string, object>>(jsonString);

Manual Parsing

JSON の構造を理解している場合、手動で解析することもできます。しかし、複雑な JSON を扱う場合は、ライブラリを使用することをおすすめします。

注意:

  • オブジェクトや辞書に変換する際には、JSON の構造と C# のクラスや辞書の構造が一致している必要があります。
  • JSON のキーが数値の場合、辞書への変換で問題が発生する可能性があります。適切なデータ型を使用してください。



C# で JSON を逆シリアル化するコード例の詳細解説

using Newtonsoft.Json;

string jsonString = "{\"name\":\"John\", \"age\":30}";

// JSON 文字列をオブジェクトに変換
var person = JsonConvert.DeserializeObject<Person>(jsonString);

// JSON 文字列を辞書に変動
var dictionary = JsonConvert.DeserializeObject<Dictionary<string, object>>(jsonString);

// オブジェクトの定義
public class Person
{
    public string Name { get; set; }
    public int Age { get; set; }
}
  • using Newtonsoft.Json;: Newtonsoft.Json ライブラリを使用するために、この名前空間をインポートします。
  • string jsonString: JSON形式の文字列を定義します。この例では、名前と年齢を持つ人物を表すJSONです。
  • var person = JsonConvert.DeserializeObject<Person>(jsonString);:
    • JsonConvert.DeserializeObject<Person>(jsonString): JSON文字列を、Person型のオブジェクトに逆シリアル化します。
    • Personクラスは、JSONの構造に対応するプロパティ(Name, Age)を持っています。
  • var dictionary = JsonConvert.DeserializeObject<Dictionary<string, object>>(jsonString);:
    • JSON文字列を、キーが文字列、値が任意のオブジェクト型の辞書に逆シリアル化します。
    • JSONの構造が複雑な場合や、事前にオブジェクトの型がわからない場合に便利です。
using System.Text.Json;

// JSON 文字列をオブジェクトに変換
var person = JsonSerializer.Deserialize<Person>(jsonString);

// JSON 文字列を辞書に変換
var dictionary = JsonSerializer.Deserialize<Dictionary<string, object>>(jsonString);
  • JsonSerializer.Deserialize<Person>(jsonString): Newtonsoft.Jsonと同様に、JSON文字列をPerson型のオブジェクトに逆シリアル化します。
  • JsonSerializer.Deserialize<Dictionary<string, object>>(jsonString): JSON文字列を辞書に逆シリアル化します。

各コードのポイント

  • オブジェクトへの変換:
    • JSONの各プロパティに対応する、C#のクラスのプロパティを定義します。
    • DeserializeObjectメソッドのジェネリック型引数に、そのクラスを指定します。
  • 辞書への変換:
    • キーは文字列、値は任意のオブジェクト型になります。
  • ライブラリの選択:
    • Newtonsoft.Json: 機能が豊富で、柔軟性が高い。
    • System.Text.Json: .NET Core 3.0以降で標準ライブラリとして提供され、パフォーマンスが良い。
  • カスタム変換:
  • シリアル化設定:
  • エラー処理:

C#でJSONを逆シリアル化するには、Newtonsoft.JsonやSystem.Text.Jsonなどのライブラリを使用します。JSONの構造に合わせてC#のクラスを定義し、DeserializeObjectDeserializeメソッドで逆シリアル化を行います。辞書に変換したい場合は、ジェネリック型引数にDictionary<string, object>を指定します。




DataContractJsonSerializer の使用 (推奨されません)

.NET Frameworkの古いバージョンから存在するクラスですが、System.Text.Json が推奨されるため、新しいプロジェクトでは使用を避けるべきです。

using System.Runtime.Serialization.Json;

// JSON 文字列をオブジェクトに変換
var person = new DataContractJsonSerializer(typeof(Person)).ReadObject(new MemoryStream(Encoding.UTF8.GetBytes(jsonString))) as Person;
  • 特徴:
    • DataContractAttributeでマークされたクラスのプロパティをシリアル化/逆シリアル化します。
    • System.Text.Jsonよりも柔軟性が低い場合があります。

JavaScriptSerializer の使用 (推奨されません)

ASP.NET Web Formsで使用されていたクラスですが、.NET Coreではサポートされていません。

using System.Web.Script.Serialization;

// JSON 文字列をオブジェクトに変換
var person = new JavaScriptSerializer().Deserialize<Person>(jsonString);
  • 特徴:

手動パース

JSONの構造を深く理解している場合、JsonReaderクラスなどを利用して手動でパースすることも可能です。

using Newtonsoft.Json.Linq;

// JSON文字列をJObjectに変換
JObject json = JObject.Parse(jsonString);

// プロパティの値を取得
string name = (string)json["name"];
int age = (int)json["age"];
  • 特徴:
    • 柔軟性が高いですが、実装が複雑になります。
    • 特定のJSON構造に特化した処理を行う場合に有効です。

LINQ to JSON

Newtonsoft.Jsonが提供するLINQ to JSONは、JSONデータをLINQのクエリで操作できる機能です。

// 上記の手動パースの例と同様
  • 特徴:
  • Json.NET: Newtonsoft.Jsonの別名で、最も広く使用されているJSONライブラリです。
  • Utf8Json: 高速なシリアル化/逆シリアル化が特徴のライブラリです。
  • System.Text.Json.Serialization: System.Text.Jsonのカスタムコンバーターを作成するための機能です。

System.Text.Json が.NET Core以降で推奨される標準ライブラリであり、パフォーマンスや機能面で優れています。特別な理由がない限り、System.Text.Jsonを使用することをおすすめします。

どの方法を選ぶべきか

  • シンプルで一般的なケース: System.Text.Json
  • 高度なカスタマイズが必要な場合: Newtonsoft.Json、System.Text.Json.Serialization
  • パフォーマンスが特に重要な場合: Utf8Json
  • レガシーなプロジェクト: DataContractJsonSerializer(ただし、新しいプロジェクトでは避けるべき)

選択のポイント

  • パフォーマンス: どの程度のパフォーマンスが必要か
  • 機能: カスタム変換、LINQ to JSONなどの機能が必要か
  • コミュニティ: ライブラリのサポート状況やコミュニティの活発さ
  • プロジェクトの制約: 既存のコードとの整合性、ライセンスなど
  • JSONの構造: JSONの構造とC#のクラスの構造が一致している必要があります。
  • エラー処理: JSONの形式が不正な場合、例外が発生します。適切なエラー処理を行いましょう。

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