Java での "sun.security.provider.certpath.SunCertPathBuilderException: unable to find valid certification path to requested target" エラーについて

2024-08-22

このエラーメッセージは、Java プログラミングにおいて、「SSL/TLS」 を使って 「HTTPS」 接続しようとした際に発生することがあります。

用語解説

  • Java: プログラミング言語
  • SSL/TLS: (Secure Sockets Layer/Transport Layer Security) インターネット上の通信を暗号化し、安全にデータの送受信を行うためのプロトコル
  • HTTPS: (Hyper Text Transfer Protocol Secure) SSL/TLS を使って安全な通信を行うための HTTP プロトコル

エラー内容

このエラーは、Java が 「信頼できる証明書」 の経路 (パス) を見つけられないことを示しています。

原因

考えられる原因としては以下が挙げられます。

  • サーバーの証明書が自己署名証明書である場合: 信頼できる認証局 (CA) が発行した証明書ではなく、サーバー自身が発行した証明書 (自己署名証明書) を使用している場合、Java はその証明書を信頼しません。
  • Java がサーバー証明書チェーンの一部を認識できない場合: サーバーが複数の証明書 (ルート証明書、中間証明書) を使っており、Java がそのうちの一部を認識できない場合にもエラーが発生します。
  • Java のセキュリティ設定が厳しくなっている場合: Java のセキュリティ設定によっては、本来は信頼できるはずの証明書も信頼できなくなってしまうことがあります。

解決方法

解決方法は原因によって異なりますが、以下が考えられます。

  • サーバー証明書を Java の信頼できる証明書ストアに追加する: 信頼できないと判断されている証明書を Java の信頼できる証明書ストア (cacerts) に追加します。 (※ 自己署名証明書の使用はセキュリティ上あまり推奨されません)
  • Java のセキュリティ設定を緩める: 推奨されませんが、Java のセキュリティ設定を緩めることで、エラーを回避できる場合もあります。 (※ セキュリティリスクが高まります)

注意

自己署名証明書の使用は、本来の証明書と比べてセキュリティが低くなります。 本来は、信頼できる認証局 (CA) が発行した証明書を使うようにしましょう。




import java.io.FileInputStream;
import java.security.KeyStore;
import java.security.cert.CertificateFactory;

public class AddCertificate {

  public static void main(String[] args) throws Exception {
    // 証明書ファイルのパス
    String certPath = "path/to/your/certificate.crt";
    // 信頼できる証明書ストアのパスワード (デフォルトは "changeit")
    String password = "your_password";
    // 追加する証明書のエイリアス (任意)
    String alias = "your_alias";

    // 証明書を読み込む
    CertificateFactory cf = CertificateFactory.getInstance("X.509");
    FileInputStream fis = new FileInputStream(certPath);
    KeyStore ks = KeyStore.getInstance(KeyStore.getDefaultType());
    ks.load(null, password.toCharArray());

    // 証明書をストアに追加
    ks.setCertificateEntry(alias, cf.generateCertificate(fis));
    fis.close();

    // ストアを保存 (※ 実際のプログラムでは適切な保存方法を使用してください)
    ks.store(password.toCharArray());
    System.out.println("証明書をストアに追加しました");
  }
}

解説

  1. まず、証明書ファイルのパス、パスワード、エイリアス (任意) を定義します。
  2. CertificateFactory を使って証明書を読み込みます。
  3. KeyStore オブジェクトを作成し、パスワードで初期化します。
  4. setCertificateEntry メソッドを使って証明書をストアに追加します。
  5. 最後にストアを保存します。(※ 実際のプログラムでは、適切な保存方法を使用してください)

このコードはあくまで一例であり、実際の環境に合わせて修正する必要があります。

Java 証明書エラー解決方法




Java 証明書エラー解決のための代替アプローチ (自己署名証明書推奨外)

「sun.security.provider.certpath.SunCertPathBuilderException: unable to find valid certification path to requested target」 エラーを解決するには、自己署名証明書を信頼できるストアに追加する方法以外にもいくつかの方法があります。 ただし、いずれの方法もセキュリティリスクを伴うため、自己の責任で判断してください。

信頼できる証明書チェーンの検証を無効にする (推奨されません)

Java には、証明書チェーンの検証を無効にするオプションがあります。 しかし、 これは非常に危険な方法 であり、 信頼できない証明書を使って攻撃を仕掛けられる可能性が高くなります.

カスタムトラストマネージャを使用する

Java では、証明書検証ロジックをカスタマイズできる TrustManager インターフェースが用意されています。 この方法では、独自のロジックで証明書を検証し、エラーを回避することができます。

こちらは自己署名証明書を扱う場合に検討できますが、セキュリティの観点からは十分注意が必要です。 カスタマイズされた検証ロジックが不十分だと、本来は信頼できない証明書を信頼してしまう可能性があります。

サーバー証明書を更新する

根本的な解決方法 としては、サーバー管理者と連携し、 信頼できる認証局 (CA) が発行した証明書 をサーバーにインストールしてもらうことが挙げられます。 信頼できる CA の証明書であれば、Java は検証に問題なく、エラーは発生しません。

証明書検証をスキップする (絶対に推奨されません)

絶対に避けるべき方法 として、証明書検証を完全にスキップする方法があります。 しかし、これは セキュリティ上極めて危険 な方法であり、 攻撃に対して全く無防備 な状態になってしまいます。


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