Spring テストでデータベースを汚染しない!@Transactional, @Rollback, JdbcTemplate を駆使した詳細ガイド

2024-07-27

Spring テストで @Transactional なしに行った MariaDB データベースの変更をロールバックする方法

Spring テストにおいて、@Transactional アノテーションを使用せずに MariaDB データベースに行った変更をロールバックする方法について説明します。

方法

主に以下の2つの方法があります。

@Transactional アノテーションと @Rollback アノテーションを組み合わせる

  1. テストメソッドに @Transactional アノテーションを付与します。
  2. ロールバックが必要な処理を含むブロックに @Rollback アノテーションを付与します。
@SpringBootTest
public class MyTest {

    @Autowired
    private MyRepository repository;

    @Test
    @Transactional
    public void testRollback() {
        // データベースを更新する処理

        // ロールバックが必要な処理
        repository.save(new MyEntity());

        // 例外をスローして、ロールバックを強制する
        throw new RuntimeException("Rollback!");
    }
}

JdbcTemplate を使用する

  1. JdbcTemplate インスタンスを取得します。
  2. JdbcTemplatesetDataSource メソッドを使用して、テスト対象のデータソースを設定します。
  3. データベース操作を行う前に startTransaction メソッドを呼び出してトランザクションを開始します。
  4. ロールバックが必要な処理を実行します。
  5. 例外が発生した場合、またはロールバックが必要な場合は、rollback メソッドを呼び出してロールバックします。
  6. 処理が成功した場合は、commit メソッドを呼び出してコミットします。
@SpringBootTest
public class MyTest {

    @Autowired
    private DataSource dataSource;

    @Test
    public void testRollback() {
        JdbcTemplate jdbcTemplate = new JdbcTemplate(dataSource);

        // トランザクションを開始
        jdbcTemplate.startTransaction();

        try {
            // データベースを更新する処理

            // ロールバックが必要な処理
            jdbcTemplate.update("INSERT INTO my_table (name) VALUES (?)", "test");
        } catch (Exception e) {
            // 例外が発生した場合はロールバック
            jdbcTemplate.rollback();
            throw e;
        }

        // 処理が成功した場合はコミット
        jdbcTemplate.commit();
    }
}
  • 上記以外にも、Spring テスト専用のライブラリを使用してロールバックを行う方法もあります。
  • テスト対象のデータベースが MariaDB 以外にも PostgreSQL や Oracle などの場合、使用する方法は多少異なる場合があります。



@SpringBootTest
public class MyTest {

    @Autowired
    private MyRepository repository;

    @Test
    @Transactional
    public void testRollback() {
        // データベースを更新する処理
        repository.save(new MyEntity("test1"));

        // ロールバックが必要な処理
        repository.save(new MyEntity("test2")); // 例外をスローする処理を含む

        // 例外をスローして、ロールバックを強制する
        throw new RuntimeException("Rollback!");
    }
}

説明

  1. @SpringBootTest アノテーションを使用して、Spring テストのコンテキストを初期化します。
  2. @Autowired アノテーションを使用して、MyRepository インターフェースのインスタンスを注入します。
  3. テストメソッド内で、データベースを更新する処理を実行します。
  4. repository.save(new MyEntity("test2")) メソッドは、RuntimeException をスローする処理を含むため、ロールバックが必要となります。
  5. throw new RuntimeException("Rollback!"); ステートメントは、意図的に例外をスローし、トランザクションのロールバックを強制します。

実行結果

上記コードを実行すると、データベースへの変更はロールバックされ、以下のメッセージが出力されます。

java.lang.RuntimeException: Rollback!
@SpringBootTest
public class MyTest {

    @Autowired
    private DataSource dataSource;

    @Test
    public void testRollback() {
        JdbcTemplate jdbcTemplate = new JdbcTemplate(dataSource);

        // トランザクションを開始
        jdbcTemplate.startTransaction();

        try {
            // データベースを更新する処理
            jdbcTemplate.update("INSERT INTO my_table (name) VALUES (?)", "test1");

            // ロールバックが必要な処理
            jdbcTemplate.update("INSERT INTO my_table (name, value) VALUES (?, ?)", "test2", 1); // 例外をスローする処理を含む
        } catch (Exception e) {
            // 例外が発生した場合はロールバック
            jdbcTemplate.rollback();
            throw e;
        }

        // 処理が成功した場合はコミット
        jdbcTemplate.commit();
    }
}
  1. JdbcTemplate インスタンスを作成し、データソースを設定します。
  2. jdbcTemplate.update("INSERT INTO my_table (name, value) VALUES (?, ?)", "test2", 1) ステートメントは、SQLException をスローする処理を含むため、ロールバックが必要となります。
  3. try-catch ブロックを使用して、例外処理を行います。
  4. 例外が発生した場合、jdbcTemplate.rollback() メソッドを呼び出して、トランザクションをロールバックします。
java.sql.SQLException: ...
  • テスト対象のデータベースや使用する Spring Framework のバージョンによって、コードが異なる場合があります。



DbUnit は、データベースのテストを容易にするためのライブラリです。DbUnit を使用すると、テスト前にデータベースのスナップショットを作成し、テスト後にそのスナップショットに復元することで、データベースの変更をロールバックすることができます。

Liquibase を使用する

Liquibase は、データベースのスキーマを管理するためのツールです。Liquibase を使用すると、テスト前にデータベースのスキーマを特定の状態にロールバックすることができます。

手動で SQL を実行する

テストメソッド内で、データベースをロールバックする SQL ステートメントを直接実行することもできます。ただし、この方法は煩雑でエラーが発生しやすいため、他の方法が推奨されます。

テスト専用のデータベースを使用する

各テストケースごとに専用のデータベースを使用することで、データベースの変更をテストケース間で干渉させることなくロールバックすることができます。

それぞれの方法の比較

方法利点欠点
@Transactional アノテーションと @Rollback アノテーションを組み合わせるシンプルでわかりやすいテスト対象のメソッドが @Transactional でない場合に使用できない
JdbcTemplate を使用する柔軟性が高いやや複雑
DbUnit を使用するデータベースのスナップショットを簡単に作成および復元できるDbUnit ライブラリの追加インストールが必要
Liquibase を使用するデータベースのスキーマ管理に役立つLiquibase ツールの追加インストールが必要
手動で SQL を実行するシンプル煩雑でエラーが発生しやすい
テスト専用のデータベースを使用するテストケース間の干渉を防ぎやすいテスト専用のデータベースを準備する必要がある

java spring junit



Javaのパラメータ渡しに関する代替的な方法と考察

Javaにおけるパラメータの渡し方は、常に「値渡し」です。これは、メソッド呼び出し時に、元の変数の値のコピーがメソッドに渡されることを意味します。メソッド呼び出し時に、元の変数の値のコピーがメソッドのパラメータに渡されます。メソッド内でパラメータの値を変更しても、元の変数の値は変わりません。...


Java でランダムな英数字文字列を生成する方法

Java でランダムな英数字文字列を生成するには、いくつかの方法があります。ここでは、基本的な方法とより便利なライブラリを使った方法を紹介します。Random クラスを利用する: Random クラスを使用してランダムな数値を生成します。 この数値を英数字の範囲に変換し、文字に変換します。 StringBuilder を使って文字列を構築します。...


Java Mapの効率的な反復処理:代替手法

JavaにおけるMapは、キーと値のペアを格納するコレクションです。このペアを効率的に処理する方法をいくつか紹介します。最も一般的な方法は、MapのentrySet()メソッドを使用して、キーと値のペアをエントリとして取得し、反復処理することです。...


Javaにおけるfinallyブロックの実行について

finallyブロックは、tryブロックまたはcatchブロックの後に必ず実行されるコードブロックです。tryブロックの正常終了: tryブロック内のコードがエラーなく実行された場合、finallyブロックが実行されます。catchブロックでの例外処理: tryブロック内で例外が発生し、適切なcatchブロックで処理された場合、finallyブロックが実行されます。...


Javaの内部クラスと静的ネストクラスの代替方法とネスト構造について

Javaの内部クラスは、別のクラスの内部で定義されるクラスです。これにより、コードのモジュール化とカプセル化が向上します。種類:メンバ内部クラス: 外側のクラスのインスタンスに関連付けられます。ローカル内部クラス: メソッドやコンストラクタ内で定義され、そのスコープに限定されます。...



java spring junit

Mavenで最新バージョンを使用する際のコード例解説

Mavenプロジェクトの依存関係は、プロジェクトのルートディレクトリにあるpom. xmlファイルで定義されます。このファイル内で、依存関係のバージョンを指定します。例:上記の例では、Spring Frameworkのspring-coreモジュールを依存関係として追加し、version要素にlatestを指定しています。これにより、Mavenは最新バージョンを使用します。


「Java」におけるプライベートメソッド、フィールド、内部クラスのテスト方法

Javaでプライベートメソッド、フィールド、内部クラスをテストする際に、直接アクセスできないため、工夫が必要です。反射やモックオブジェクトなどの手法を用いて、間接的にアクセスすることができます。反射によるアクセス反射は、実行時にクラスやメソッド、フィールドの情報を取得し、操作できる機能です。プライベートメンバーにアクセスする場合も、反射を使用することができます。


「java.lang.OutOfMemoryError: Java heap space」エラーへの対処方法

「java. lang. OutOfMemoryError: Java heap space」エラーは、Javaアプリケーションが実行時に必要なメモリ量を超えた際に発生します。このエラーは、プログラムのメモリ管理に問題があることを示しており、適切に対処する必要があります。


Javaリフレクション入門: 実践的なコード例

リフレクションとは、Javaのプログラムの実行時に、そのプログラムの構造や動作を検査、変更する能力のことです。つまり、プログラムが実行されている間でも、そのプログラムの内部を覗き込んで、クラス、メソッド、フィールドなどの情報を取得したり、操作したりできる機能です。


HashMap と Hashtable の違い: コード例

HashMap と Hashtable はどちらも Java のコレクションフレームワークにおけるキーと値のペアを格納するデータ構造です。しかし、いくつかの重要な違いがあります。HashMap は同期化されていないため、マルチスレッド環境では安全ではありません。パフォーマンスは高いですが、複数のスレッドが同時にアクセスするとデータの整合性が損なわれる可能性があります。