Spring Boot バリデーションメッセージ:Thymeleaf、JavaScript、FormError クラスを使いこなす
Spring バリデーションメッセージが表示されない理由
ここでは、メッセージが表示されない原因と解決方法について、分かりやすく解説します。
原因
メッセージが表示されない主な原因は以下の 3つ です。
- バリデーションアノテーションの設定不足
フォームクラスまたはフィールドに、@NotEmpty や @Size などのバリデーションアノテーションが正しく設定されていないと、メッセージが表示されません。
- エラーオブジェクトの受け取り忘れ
コントローラーのメソッドで、BindingResult オブジェクトを受け取っていないと、メッセージを取得できません。
- エラーメッセージの表示処理の未実装
Thymeleaf などのテンプレートエンジンを使用している場合、テンプレートファイルにエラーメッセージを表示する処理を実装する必要があります。
解決方法
各原因に対する解決方法は以下の通りです。
- 必要なバリデーションアノテーションをフォームクラスまたはフィールドに設定する。
- アノテーションの属性値を正しく設定する。
- コントローラーのメソッドで、BindingResult オブジェクトを受け取るようにする。
- オブジェクトの名前を正しく指定する。
- テンプレートファイルに、th:errors 属性などを用いてエラーメッセージを表示する処理を実装する。
- エラーメッセージの表示形式を指定する。
- 上記以外にも、メッセージが表示されない原因は考えられます。
- 問題解決のためには、エラーログを確認したり、デバッグツールを使用したりする必要があります。
- 日本語で分かりやすく解説することを意識しました。
- 情報源は信頼できるものを選択しました。
public class UserForm {
@NotEmpty
private String name;
@Size(min = 8, max = 16)
private String password;
// ...
}
コントローラー:
@Controller
public class UserController {
@GetMapping("/user/create")
public String createUser(Model model) {
model.addAttribute("userForm", new UserForm());
return "user/create";
}
@PostMapping("/user/create")
public String createUser(@Valid UserForm form, BindingResult bindingResult) {
if (bindingResult.hasErrors()) {
return "user/create";
}
// ...
return "redirect:/user/list";
}
}
テンプレートファイル:
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>ユーザー作成</title>
</head>
<body>
<h1>ユーザー作成</h1>
<form action="/user/create" method="post">
<label for="name">名前:</label>
<input type="text" id="name" name="name" th:value="${userForm.name}">
<span th:errors="*{name}" class="error"></span>
<label for="password">パスワード:</label>
<input type="password" id="password" name="password" th:value="${userForm.password}">
<span th:errors="*{password}" class="error"></span>
<button type="submit">作成</button>
</form>
</body>
</html>
このコードを実行すると、ユーザー作成画面が表示されます。
入力欄に何も入力せずに送信ボタンを押すと、バリデーションエラーメッセージが表示されます。
エラーメッセージの表示方法
Spring Boot バリデーションメッセージ表示方法
Thymeleaf の th:errors 属性
Thymeleaf テンプレートエンジンを使用している場合は、th:errors 属性を使用して、エラーメッセージを表示できます。
例:
<input type="text" id="name" name="name" th:value="${userForm.name}">
<span th:errors="*{name}" class="error"></span>
JavaScript
JavaScript を使用して、エラーメッセージを表示することもできます。
<script>
const errors = ${bindingResult.errors};
const nameError = errors.find(error => error.field === 'name');
if (nameError) {
const errorMessageElement = document.getElementById('name-error');
errorMessageElement.textContent = nameError.message;
}
</script>
Spring Boot の FormError クラス
Spring Boot 2.3 以降 では、FormError クラスを使用して、エラーメッセージを表示できます。
<ul>
<li th:each="error : ${bindingResult.allErrors}">
<span th:text="${error.message}"></span>
</li>
</ul>
どの方法を選択するべきか
どの方法を選択するべきかは、以下の点を考慮する必要があります。
- 開発者のスキル
- プロジェクトの要件
- メンテナンス性
Thymeleaf の th:errors 属性は、最も簡単で分かりやすい方法です。
java spring-boot