C++で構造化バインディングと匿名構造体を用いてアドホックな匿名構造体を関数返却型として定義する方法
例:
#include <iostream>
struct Point {
int x;
int y;
};
std::ostream& operator<<(std::ostream& os, const Point& point) {
return os << "(" << point.x << ", " << point.y << ")";
}
// 関数返却型としてアドホックな匿名構造体を定義
auto get_point() {
return {10, 20}; // 匿名構造体の初期化
}
int main() {
// 構造化バインディングを使って匿名構造体のメンバーにアクセス
auto [x, y] = get_point();
std::cout << "x: " << x << ", y: " << y << std::endl;
// ポイント構造体への暗黙的な変換
Point point = get_point();
std::cout << "Point: " << point << std::endl;
return 0;
}
出力:
x: 10, y: 20
Point: (10, 20)
解説:
get_point()
関数は、匿名構造体を返却します。この匿名構造体は、int x
とint y
という 2 つのメンバーを持っています。- 関数内で匿名構造体を初期化するには、初期化リストを使用します。
main()
関数では、構造化バインディングを使用して、匿名構造体のメンバーにアクセスします。- 匿名構造体は、暗黙的に
Point
構造体に変換できます。
利点:
- コードをより簡潔で読みやすくする
- 複雑なデータ構造を簡単に返却する
- 型推論を活用することで、冗長なコードを削減する
注意点:
- 匿名構造体は、関数スコープ内にのみ存在します。
- 匿名構造体は、名前がないため、直接参照することはできません。
- 構造化バインディングを使用する必要があります。
関連キーワード:
- C++
- 構造化バインディング
- 匿名構造体
- アドホック
- 関数返却型
- 型推論
- 上記の例は、C++20 の機能を使用しています。C++20 以前のコンパイラでは動作しません。
#include <iostream>
// 関数返却型としてアドホックな匿名構造体を定義
auto get_person_info() {
return struct {
std::string name;
int age;
} {"John Doe", 30}; // 匿名構造体の初期化
}
int main() {
// 構造化バインディングを使って匿名構造体のメンバーにアクセス
auto [name, age] = get_person_info();
std::cout << "Name: " << name << ", Age: " << age << std::endl;
return 0;
}
Name: John Doe, Age: 30
- この例では、
get_person_info()
関数は、name
とage
という 2 つのメンバーを持つ匿名構造体を返却します。 - 構造化バインディングを使用して、
main()
関数内で匿名構造体のメンバーにアクセスします。
#include <tuple>
std::tuple<int, std::string> get_person_info() {
return {30, "John Doe"};
}
int main() {
int age;
std::string name;
std::tie(age, name) = get_person_info();
std::cout << "Name: " << name << ", Age: " << age << std::endl;
return 0;
}
クラスを使用する:
class Person {
public:
Person(int age, std::string name) : age_(age), name_(name) {}
int age() const { return age_; }
std::string name() const { return name_; }
private:
int age_;
std::string name_;
};
Person get_person_info() {
return Person(30, "John Doe");
}
int main() {
Person person = get_person_info();
std::cout << "Name: " << person.name() << ", Age: " << person.age() << std::endl;
return 0;
}
ポインタを使用する:
#include <memory>
struct Person {
int age;
std::string name;
};
std::unique_ptr<Person> get_person_info() {
return std::make_unique<Person>(Person{30, "John Doe"});
}
int main() {
std::unique_ptr<Person> person = get_person_info();
std::cout << "Name: " << person->name << ", Age: " << person->age << std::endl;
return 0;
}
これらの方法はそれぞれ、異なる利点と欠点があります。
**方法 | 利点 | 欠点** |
---|---|---|
構造化バインディングと匿名構造体 | 簡潔で読みやすい | C++20 以前のコンパイラでは動作しない |
std::tuple | 汎用性が高い | 型安全性がない |
クラス | 型安全性が高い | コードが冗長になる |
ポインタ | 効率的 | メモリ管理が必要 |
c++ structured-bindings anonymous-struct