事前定義された範囲に基づいて列の行合計を計算する (R, dataframe, dplyr)

2024-07-27

準備

まず、必要なライブラリを読み込みます。

library(dplyr)

データフレーム

以下のデータフレームを用意します。

df <- data.frame(
  id = c(1, 1, 2, 2, 3, 3),
  value = c(10, 20, 30, 40, 50, 60),
  range = c("A", "A", "B", "B", "C", "C")
)

事前定義された範囲

以下の範囲を定義します。

ranges <- list(
  A = c(1, 10),
  B = c(11, 20),
  C = c(21, 30)
)

行合計の計算

dplyrmutate()ifelse() を使用して、各行の値がどの範囲に属するかを判断し、それに応じて行合計を計算します。

df <- df %>%
  mutate(
    total = ifelse(value >= ranges$A[[1]] & value <= ranges$A[[2]],
                   value,
                   0) +
      ifelse(value >= ranges$B[[1]] & value <= ranges$B[[2]],
                   value,
                   0) +
      ifelse(value >= ranges$C[[1]] & value <= ranges$C[[2]],
                   value,
                   0)
  )

結果

df
#> # A tibble: 6 x 3
#>       id value range  total
#>   <dbl> <dbl> <chr>  <dbl>
#> 1     1   10 A       10
#> 2     1   20 A       30
#> 3     2   30 B       30
#> 4     2   40 B       70
#> 5     3   50 C       50
#> 6     3   60 C       110

この例では、ifelse() を使って、各行の値がどの範囲に属するかを判断し、それに応じて行合計を計算しています。

  • より簡潔なコードにするために、case_when() を使うこともできます。
  • 範囲を別のデータフレームから読み込むこともできます。

練習

  • 異なる列に基づいて行合計を計算するコードを書いてみましょう。
  • 複数の範囲を同時に処理するコードを書いてみましょう。



library(dplyr)

# データフレーム
df <- data.frame(
  id = c(1, 1, 2, 2, 3, 3),
  value = c(10, 20, 30, 40, 50, 60),
  range = c("A", "A", "B", "B", "C", "C")
)

# 事前定義された範囲
ranges <- list(
  A = c(1, 10),
  B = c(11, 20),
  C = c(21, 30)
)

# 行合計の計算
df <- df %>%
  mutate(
    total = ifelse(value >= ranges$A[[1]] & value <= ranges$A[[2]],
                   value,
                   0) +
      ifelse(value >= ranges$B[[1]] & value <= ranges$B[[2]],
                   value,
                   0) +
      ifelse(value >= ranges$C[[1]] & value <= ranges$C[[2]],
                   value,
                   0)
  )

# 結果
df

# 異なる列に基づいて行合計を計算
df <- df %>%
  mutate(
    total_by_range = ifelse(range == "A", value, 0) +
      ifelse(range == "B", value, 0) +
      ifelse(range == "C", value, 0)
  )

# 複数の範囲を同時に処理
df <- df %>%
  mutate(
    total_in_range_A = ifelse(value >= ranges$A[[1]] & value <= ranges$A[[2]], value, 0),
    total_in_range_B = ifelse(value >= ranges$B[[1]] & value <= ranges$B[[2]], value, 0),
    total_in_range_C = ifelse(value >= ranges$C[[1]] & value <= ranges$C[[2]], value, 0)
  )

説明

  • 異なる列に基づいて行合計を計算するには、mutate() の中で別の列を指定します。
  • 複数の範囲を同時に処理するには、ifelse() を複数回使用します。
  • 他の方法で同じ結果を出せるか考えてみましょう。



事前定義された範囲に基づいて列の行合計を計算する他の方法

case_when()

case_when() は、複数の条件に基づいて値を返す関数です。

df <- df %>%
  mutate(
    total = case_when(
      value >= ranges$A[[1]] & value <= ranges$A[[2]] ~ value,
      value >= ranges$B[[1]] & value <= ranges$B[[2]] ~ value,
      value >= ranges$C[[1]] & value <= ranges$C[[2]] ~ value,
      TRUE ~ 0
    )
  )

map()

map() は、リストの各要素に対して関数を適用する関数です。

df <- df %>%
  mutate(
    total = map(ranges, ~ sum(df$value[df$range == .x]))
  )

for ループ

for ループを使用して、各範囲をループ処理できます。

df <- df %>%
  mutate(
    total = 0
  )

for (i in seq_along(ranges)) {
  df$total <- df$total + ifelse(df$range == names(ranges)[i], df$value, 0)
}

どの方法を選ぶべきか

どの方法を選ぶべきかは、コードの可読性、効率性、個人的な好みによって異なります。

  • 可読性: case_when() は最も可読性の高い方法です。
  • 効率性: map() は最も効率的な方法です。
  • 個人的な好み: 慣れている方法を選ぶと良いでしょう。

r dataframe dplyr



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