Firefox のセキュリティエラー:Content Security Policy と MediaSource における Web Worker の問題
Web Worker は、JavaScript で記述されたバックグラウンドスレッドです。これらは、メインスレッドをブロックすることなく、パフォーマンスを向上させるために使用できます。
MediaSource は、HTML5 で導入された API であり、JavaScript でストリーミングメディアを再生できるようにします。
このエラーを解決するには、以下の2つの方法があります。
CSP を変更する
CSP を変更して、Web Worker が blob:http://localhost:xxxx/...
形式の URL からデータを読み込むことを許可できます。これを行うには、次のヘッダーを Web サーバーに追加します。
Content-Security-Policy: script-src 'self' blob:http://localhost:xxxx/...
このヘッダーは、Web Worker が同じドメイン (http://localhost:xxxx/
) または blob:http://localhost:xxxx/...
形式の URL からスクリプトを読み込むことを許可します。
MediaSource を Worker と同じスレッドで実行する
MediaSource を Worker と同じスレッドで実行することもできます。これを行うには、次のコードを使用します。
const mediaSource = new MediaSource();
const worker = new Worker('media-worker.js');
worker.postMessage({
mediaSource: mediaSource
});
media-worker.js
ファイルには、MediaSource を使用して動画を再生するコードが含まれます。
この方法では、CSP を変更する必要はありませんが、パフォーマンスが低下する可能性があります。
どちらの方法を選択するかは、状況によって異なります。 CSP を変更する場合は、セキュリティ上のリスクを認識する必要があります。MediaSource を Worker と同じスレッドで実行する場合は、パフォーマンスが低下する可能性があります。
- このエラーは、Firefox 57 以降で発生します。
- このエラーは、Chrome や Safari では発生しません。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>MediaSource Example</title>
<meta http-equiv="Content-Security-Policy" content="script-src 'self' blob:http://localhost:xxxx/...">
</head>
<body>
<video id="video"></video>
<script>
const video = document.getElementById('video');
const worker = new Worker('media-worker.js');
worker.postMessage({
video: video
});
</script>
</body>
</html>
// media-worker.js
const video = self.postMessage;
const mediaSource = new MediaSource();
video.srcObject = mediaSource;
// ... MediaSource を使用して動画を再生するコード ...
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>MediaSource Example</title>
</head>
<body>
<video id="video"></video>
<script>
const video = document.getElementById('video');
const mediaSource = new MediaSource();
video.srcObject = mediaSource;
// ... MediaSource を使用して動画を再生するコード ...
</script>
</body>
</html>
注意:
- 上記のコードはあくまで例であり、実際の状況に合わせて変更する必要があります。
- CSP を変更する場合は、セキュリティ上のリスクを認識する必要があります。
nonce
属性を使用して、特定のスクリプトが実行を許可されるようにすることができます。これを行うには、次のヘッダーを Web サーバーに追加します。
Content-Security-Policy: script-src 'nonce-value' blob:http://localhost:xxxx/...
次に、スクリプトタグに nonce
属性を追加します。
<script nonce="nonce-value"></script>
この方法では、CSP を変更する必要がなく、blob:http://localhost:xxxx/...
形式の URL からデータを読み込むことも許可できます。
CSP をレポートのみモードにする
CSP をレポートのみモードにすることで、CSP 違反がエラーとしてではなく、警告として報告されるようになります。これを行うには、次のヘッダーを Web サーバーに追加します。
Content-Security-Policy: report-only script-src 'self' blob:http://localhost:xxxx/...
この方法では、CSP 違反の影響を受けずに Web Worker を実行できますが、セキュリティ上のリスクを認識する必要があります。
Web Worker を使用しない
Web Worker を使用せずに、メインスレッドで MediaSource を実行することもできます。これを行うには、次のコードを使用します。
const mediaSource = new MediaSource();
// ... MediaSource を使用して動画を再生するコード ...
どの方法を選択するかは、状況によって異なります。
- セキュリティが最優先事項である場合は、CSP を変更して
nonce
属性を使用するか、CSP をレポートのみモードにすることをお勧めします。 - パフォーマンスが最優先事項である場合は、MediaSource を Worker と同じスレッドで実行するか、Web Worker を使用しないことをお勧めします。
firefox content-security-policy web-worker