C++でNumPyの機能を再現:EigenとArmadilloによる線形代数
C++でNumPyスタイルの配列を使う
標準ライブラリを使う
C++標準ライブラリにはstd::array
やstd::vector
などの配列クラスが用意されています。これらのクラスは基本的な配列操作をサポートしますが、NumPyのような高度な機能は提供しません。
サードパーティライブラリを使う
NumPyの機能をC++で提供するサードパーティライブラリがいくつか存在します。代表的なものとして、以下が挙げられます。
- Eigen:線形代数ライブラリ。高速な計算と豊富な機能が特徴。
- xtensor:NumPyの機能を忠実に再現したライブラリ。使い慣れたNumPyのコードをC++で利用可能。
- Armadillo:Eigenと同様に線形代数に特化したライブラリ。使いやすいインターフェースが特徴。
独自のクラスを作成する
NumPyの機能を必要最低限だけ実装した独自のクラスを作成することも可能です。ただし、メモリ管理やエラー処理など、細かい部分まで実装する必要があるため、難易度は高くなります。
どの方法を選択すべきか
最適な方法は、用途や求める機能によって異なります。
- 速度が重要な場合はEigenやArmadilloなどの高速なライブラリがおすすめです。
- NumPyのコードをそのままC++で利用したい場合はxtensorがおすすめです。
- シンプルな機能だけが必要であれば、独自のクラスを作成するのも良いでしょう。
#include <xtensor/xtensor.hpp>
int main() {
// 1次元配列の作成
xt::xtensor<int, 1> a = {1, 2, 3, 4, 5};
// 2次元配列の作成
xt::xtensor<int, 2> b = {{1, 2, 3}, {4, 5, 6}};
// 配列の要素へのアクセス
std::cout << a(2) << std::endl; // 出力: 3
// 配列の演算
xt::xtensor<int, 1> c = a + b[0];
// 配列の出力
for (int i = 0; i < c.size(); ++i) {
std::cout << c(i) << " ";
}
std::cout << std::endl;
return 0;
}
#include <xtensor/xtensor.hpp>
int main() {
// 1次元配列の作成
xt::xtensor<int, 1> a = {1, 2, 3, 4, 5};
// 2次元配列の作成
xt::xtensor<int, 2> b = {{1, 2, 3}, {4, 5, 6}};
// 配列の要素へのアクセス
std::cout << a(2) << std::endl; // 出力: 3
// 配列の演算
xt::xtensor<int, 1> c = a + b[0];
// 配列の出力
for (int i = 0; i < c.size(); ++i) {
std::cout << c(i) << " ";
}
std::cout << std::endl;
return 0;
}
このコードは、以下のような処理を行います。
xt::xtensor<int, 1>
型の 1 次元配列a
を作成し、要素に 1 から 5 を代入します。- 配列
a
の 3 番目の要素 (インデックス 2) にアクセスし、その値を出力します。 - 配列
a
と配列b
の最初の行を要素ごとに足し合わせ、結果をc
に代入します。 - 配列
c
のすべての要素を出力します。
Eigen
Eigenは、C++のための高性能な線形代数ライブラリです。NumPyのような配列オブジェクトを提供し、さまざまな線形代数演算を実行することができます。
Eigenの配列オブジェクトは、Matrix
やVector
などのクラスで表現されます。これらのクラスは、NumPyの配列と同様のインターフェースを提供しており、多くのNumPyの機能を利用することができます。
#include <Eigen/Dense>
int main() {
// 1次元配列の作成
Eigen::VectorXd a = Eigen::VectorXd::LinSpaced(1, 5, 5);
// 2次元配列の作成
Eigen::MatrixXd b = Eigen::MatrixXd::Random(2, 3);
// 配列の要素へのアクセス
std::cout << a(2) << std::endl; // 出力: 3
// 配列の演算
Eigen::VectorXd c = a + b.row(0);
// 配列の出力
for (int i = 0; i < c.size(); ++i) {
std::cout << c(i) << " ";
}
std::cout << std::endl;
return 0;
}
Armadillo
#include <armadillo>
int main() {
// 1次元配列の作成
arma::vec a = arma::linspace(1, 5, 5);
// 2次元配列の作成
arma::mat b = arma::randu(2, 3);
// 配列の要素へのアクセス
std::cout << a(2) << std::endl; // 出力: 3
// 配列の演算
arma::vec c = a + b.row(0);
// 配列の出力
for (int i = 0; i < c.size(); ++i) {
std::cout << c(i) << " ";
}
std::cout << std::endl;
return 0;
}
用途や求める機能に合わせて、最適な方法を選択しましょう。
- Armadillo: C++のための線形代
c++ arrays python-3.x