Ubuntu LinuxへのJDKインストール方法 (Javaプログラミング編)
JavaプログラミングをUbuntu Linux上で始めるためには、Java Development Kit (JDK)をインストールする必要があります。JDKはJavaの開発に必要なツールセットを提供します。
手順
ターミナルを開く:
JDKダウンロードURLを確認:
- Oracleの公式サイトから最新のJDKのダウンロードページにアクセスします。
- 必要なバージョン(例えば、JDK 17)を選択し、ダウンロードリンクを取得します。
ダウンロード:
解凍:
環境変数を設定:
~/.bashrc
ファイルを編集します。nano ~/.bashrc
変更を反映:
~/.bashrc
ファイルを保存して閉じます。- ターミナルで以下のコマンドを実行して、変更を反映します。
source ~/.bashrc
インストール確認:
- OracleのJDKはライセンスの制限がある場合があります。OpenJDKというオープンソースのJDKも利用できます。
- Ubuntuのソフトウェアセンターから直接JDKをインストールすることもできますが、最新バージョンが常に提供されているとは限りません。
JDKインストール後の基本的なJavaプログラム
JDKをインストールしたら、実際にJavaプログラミングを始められます。最も簡単な例として、"Hello, World!"を表示するプログラムを作成してみましょう。
テキストエディタでプログラムを作成:
nano HelloWorld.java
プログラムを入力:
public class HelloWorld {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello, World!");
}
}
プログラムをコンパイル:
javac HelloWorld.java
java HelloWorld
これで、ターミナルに"Hello, World!"と表示されます。
より実践的な例:簡単な計算プログラム
public class Calculator {
public static void main(String[] args) {
int num1 = 10;
int num2 = 5;
int sum = num1 + num2;
System.out.println(" 合計は" + sum);
}
}
このプログラムは、2つの整数を足し算し、結果を表示します。
オブジェクト指向の例:簡単なクラスの作成
public class Car {
String color;
int speed;
public void run() {
System.out.println("車が走っています");
}
}
public class Main {
public static void main(String[] args) {
Car myCar = new Car();
myCar.color = "赤";
myCar.speed = 100;
myCar.run();
}
}
この"Car"というクラスを作成し、そのオブジェクトを使って車の情報を表現し、動作を定義しています。
これらの例からわかること
- Javaのプログラムはクラスで構成される: 上記の例では、
HelloWorld
,Calculator
,Car
といったクラスが定義されています。 - mainメソッドがプログラムの入り口:
main
メソッドからプログラムの実行が始まります。 - System.out.println()で出力: 画面に文字列を出力する際に使用します。
- 変数: 値を格納するための箱のようなものです。
- メソッド: 特定の処理を行うための関数のようなものです。
注意点:
- パス: 環境変数
JAVA_HOME
が正しく設定されていることを確認してください。 - クラス名とファイル名: クラス名はファイル名と一致させる必要があります。
- コンパイルエラー: コンパイル時にエラーが発生した場合は、コードの記述ミスがないか確認してください。
発展:
- ライブラリ: Javaには、さまざまな機能を提供するライブラリが豊富に存在します。
- フレームワーク: WebアプリケーションやGUIアプリケーション開発のためのフレームワークがあります。
- IDE: EclipseやIntelliJ IDEAなどの統合開発環境を使うと、より効率的に開発できます。
- オブジェクト指向: Javaはオブジェクト指向言語です。オブジェクト指向の概念を理解することで、より高度なプログラミングが可能になります。
日本語での学習リソース
- Progate: インタラクティブな学習でJavaの基礎を学べます。
- ドットインストール: 短い動画で様々なプログラミング言語を学べます。
- Paizaラーニング: 実践的な課題を解きながらJavaを学べます。
これらのリソースを活用して、Javaプログラミングを楽しみながらマスターしていきましょう。
JDKインストールの代替方法
UbuntuへのJDKインストールには、これまで説明した手動インストール以外にも、いくつかの方法があります。
apt パッケージマネージャーを利用したインストール
メリット:
- 簡単で迅速なインストールが可能
- システムの他のパッケージとの依存関係を管理しやすい
- 最新版のJDKが提供されていない場合がある
- Oracle JDKは、ライセンスの関係で直接aptでインストールできないことが多い
手順:
SDKMAN!を利用したインストール
- SDKMAN!をインストール
curl -s "https://get.sdkman.io" | bash
- Javaをインストール
sdk install java 11.0.17-open # バージョンは適宜変更
- SDKMAN!をインストール
Javaプログラミングの代替方法
統合開発環境(IDE)の利用
- メリット:
- コード補完、デバッグ、リファクタリングなどの機能が充実
- プロジェクト管理が容易
- 代表的なIDE:
- Eclipse
- IntelliJ IDEA
- NetBeans
オンライン実行環境
- メリット:
- 環境構築が不要
- ブラウザ上で手軽にプログラミングできる
- 代表的なサービス:
- Replit
- CodeSandbox
- Google Colaboratory
JDKのインストール方法やJavaプログラミングの環境は、プロジェクトの規模や個人の好みに合わせて選択できます。
- 手軽に始めたい場合: aptパッケージマネージャーやオンライン実行環境がおすすめ
- 複数のJavaバージョンを管理したい場合: SDKMAN!がおすすめ
- 大規模なプロジェクト開発: 統合開発環境がおすすめ
どの方法を選ぶにしても、以下の点に注意しましょう。
- Javaのバージョン: プロジェクトで使用するライブラリやフレームワークの対応バージョンを確認しましょう。
- 環境変数: JAVA_HOMEなどの環境変数が正しく設定されているか確認しましょう。
- パス: コンパイルや実行時に、Javaコマンドやライブラリへのパスが通っているか確認しましょう。
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