git stash pop と git stash apply の使い分け

2024-08-31

git stash pop と git stash apply の違い

git stash popgit stash apply は、どちらも Git の stash 機能を使用して、現在の作業中の変更を一時的に保存し、後で復元するためのコマンドです。しかし、それらの動作は微妙に異なります。

git stash pop

  • 一時保存した変更を適用し、stash を削除します。
  • 現在の作業中の変更を stash に保存した後、最後に保存された stash を取り出し、現在のブランチに適用します。
  • stash が削除されるため、再度適用することはできません。
  • stash は残っているため、必要に応じて再度適用することができます。
  • git stash pop は、一時保存した変更を適用し、stash を削除するワンステップ操作です。
  • git stash apply は、一時保存した変更を適用しますが、stash を残すため、後で再度適用することができます。

使用例

  • 一時保存した変更を適用し、stash を削除する:
    git stash pop
    

注意:

  • stash は、一時的な保存場所です。重要な変更を保存する場合は、コミットすることを推奨します。
  • stash の管理が複雑になるのを防ぐために、定期的に stash を削除してください。



例 1: 新しい機能開発中に一時保存

シナリオ:

  • 新しい機能を開発している最中に、緊急のバグ修正が必要になった。
  • 現在の作業を一時的に保存して、バグ修正に取り組みたい。

コード:

# 現在の作業をstashに保存
git stash save "緊急バグ修正のため一時保存"

# バグ修正を行う
# ...

# バグ修正が完了したら、stashをポップして元の作業に戻す
git stash pop

例 2: 複数のstashを管理

  • 複数の機能開発を並行して進めており、それぞれを一時保存したい。
# 機能Aの作業をstashに保存
git stash save "機能Aの作業"

# 機能Bの作業をstashに保存
git stash save "機能Bの作業"

# 機能Aの作業に戻す
git stash apply stash@{0}

# 機能Aの作業を削除
git stash drop stash@{0}

例 3: stashのリスト表示と選択

  • 複数のstashが保存されており、どのstashを適用するか確認したい。
# stashのリストを表示
git stash list

# 最後のstashを適用
git stash apply stash@{0}

git stash の使い分け

  • 一時的な作業保存: 緊急のバグ修正や、他の作業に切り替える必要がある場合に、現在の作業を一時的に保存する。
  • 複数の機能開発: 複数の機能を並行して開発する場合、それぞれの作業を個別のstashに保存することで管理を容易にする。
  • 作業の復元: 誤って変更を加えてしまった場合や、過去の作業に戻りたい場合に、stashから該当の作業を復元する。
  • stashのリスト表示や選択には、git stash listコマンドを使用します。



コミットして後でブランチを切り替える:

  • 利点:
    • 作業の保存がより明確になります。
    • ブランチを切り替えることで、異なる作業を分離できます。
  • 方法:
    • 現在の作業をコミットします。
    • 新しいブランチを作成し、そのブランチでバグ修正や他の作業を行います。
    • バグ修正が完了したら、元のブランチに戻ります。

作業ツリーを一時的に保存する:

  • 利点:
  • 方法:
    • git worktree add <branch-name>コマンドを使用して、新しい作業ツリーを作成します。
    • 新しい作業ツリーでバグ修正や他の作業を行います。
    • 作業が完了したら、元の作業ツリーに戻ります。

サブモジュールを使用する:

  • 利点:
  • 方法:
    • プロジェクトにサブモジュールを追加します。
    • サブモジュールで独立した作業を行います。
    • サブモジュールの変更をメインプロジェクトに統合します。
  • 複数の機能開発: 複数の機能を並行して開発する場合、git stashを使用してそれぞれの作業を管理できます。
  • コミットは、プロジェクトの履歴を管理する重要な手段です。適切なタイミングでコミットを行い、プロジェクトの進捗を記録しましょう。
  • サブモジュールは、プロジェクトの構造を複雑にする可能性があります。適切な使用を心がけましょう。

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