Android端末とADBのTCP接続の代替方法

2024-08-21

Android端末とADBをTCP接続する

概論

ADB (Android Debug Bridge) は、Android端末とコンピュータの間で通信するためのツールです。通常はUSBケーブルで接続されますが、ネットワーク経由でTCP接続することも可能です。

手順

  1. ADBをインストール: ADBはAndroid SDK Platform Toolsに含まれています。Android Developer Studioをインストールしている場合は、すでに含まれています。
  2. Android端末の設定:
    • USBデバッグを有効化: Android端末の設定から「開発者オプション」を有効にし、「USBデバッグ」を有効にします。
    • IPアドレスを確認: Android端末のIPアドレスを確認します。設定から「ネットワークとインターネット」または「Wi-Fi」の項目で確認できます。
  3. ADBコマンド:
    • TCPポートを指定:
      adb tcpip <port_number>
      
      <port_number>は任意のポート番号です。通常は5555が使用されます。
    • IPアドレスを指定:
      adb connect <ip_address>:<port_number>
      
      <ip_address>はAndroid端末のIPアドレスです。
    • 接続確認:
      adb devices
      
      接続が成功すると、Android端末がリストされます。

adb tcpip 5555
adb connect 192.168.1.101:5555
adb devices

注意点

  • Android端末はコンピュータと同じネットワークに接続されている必要があります。
  • ファイアウォールが有効になっている場合は、ADBのポート(通常は5555)を開く必要があります。
  • TCP接続はUSB接続よりも速度が遅くなる場合があります。

応用例

  • 遠隔でAndroid端末を操作する。
  • Android端末のログをリアルタイムで確認する。
  • Android端末にファイルを送受信する。
  • 「android」、「networking」、「tcp」は日本語でそれぞれ「アンドロイド」、「ネットワーク」、「TCP」となります。
  • 「ADB」はそのまま英語の略語として使用されます。



Pythonによる例

import subprocess

def connect_adb_over_tcp(ip_address, port):
    try:
        subprocess.check_call(["adb", "tcpip", str(port)])
        subprocess.check_call(["adb", "connect", f"{ip_address}:{port}"])
        print("ADB接続成功")
    except subprocess.CalledProcessError as e:
        print(f"ADB接続失敗: {e}")

# 使用例
ip_address = "192.168.1.101"
port = 5555
connect_adb_over_tcp(ip_address, port)

Javaによる例

import java.io.BufferedReader;
import java.io.InputStreamReader;
import java.util.ArrayList;
import java.util.List;

public c   lass ADBConnection {
    public static void main(String[] args) {
        String ipAddress = "192.168.1.101";
        int port = 5555;

        try {
            List<String> command = new ArrayList<>();
            command.add("adb");
            command.add("tcpip");
            command.add(String.valueOf(port));
            Process process = Runtime.getRuntime().exec(command);
            process.waitFor();

            command.clear();
            command.add("adb");
            command.add("connect");
            command.add(ipAddress + ":" + port);
            process = Runtime.getRuntime().exec(command);
            process.waitFor();

            System.out.println("ADB接続成功");
        } catch (Exception e) {
            System.err.println("ADB接続失敗: " + e.getMessage());
        }
    }
}

Bashによる例

adb tcpip 5555
adb connect 192.168.1.101:5555

説明

  • Python: subprocessモジュールを使用して、ADBコマンドを実行します。
  • Java: Runtime.getRuntime().exec()を使用して、ADBコマンドを実行します。
  • Bash: 直接ADBコマンドを入力します。



USB接続

最も一般的な方法です。USBケーブルでAndroid端末とコンピュータを接続します。

Wi-Fi接続

  • ADB Wireless: Android端末の設定から「開発者オプション」を有効にし、「ADB Wireless」を有効にします。
  • QRコード: Android端末に表示されるQRコードをコンピュータで読み取ります。
  • IPアドレス: Android端末のIPアドレスをコンピュータに入力します。

VPN接続

  • VPNサーバーを介してAndroid端末とコンピュータを接続します。
  • VPNサーバーのIPアドレスを使用して、ADBコマンドを実行します。

ADB Reverse

  • Android端末からコンピュータにADBサーバーを起動します。
  • コンピュータからADB Reverseコマンドを使用して、Android端末に接続します。

ADB Proxy

  • ADB ProxyサーバーのIPアドレスとポート番号を使用して、ADBコマンドを実行します。

ADB over Bluetooth

  • Android端末とコンピュータをBluetoothでペアリングします。
  • ADB over Bluetoothを使用して、Android端末とコンピュータを接続します。
  • それぞれの方法にはメリットとデメリットがあります。
  • 適切な方法を選択するには、使用環境や要件を考慮する必要があります。
  • 具体的な手順は、各方法に応じて異なります。

android networking tcp



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