Bash 変数の空白トリミングのコード例解説

2024-08-20

Bash 変数から空白文字をトリムする方法

Bashスクリプトにおいて、変数に格納された文字列の先頭や末尾の空白文字(スペース、タブ、改行など)を除去することをトリミングといいます。

方法

主に以下の方法があります。

trim コマンドを使用 (外部コマンド)

  • trim コマンドは、一般的にインストールされていないため、事前にインストールする必要があります。
  • 使用例:
# trim コマンドでインストール
sudo apt install util-linux

# 変数に空白を含む文字列
var="  hello, world  "

# trim コマンドを使用して空白を除去
trimmed_var=$(trim <<< "$var")

echo "$trimmed_var"  # 出力: hello, world

パラメータ展開を利用

  • Bashの組み込み機能で、効率的です。
# 変数に空白を含む文字列
var="  hello, world  "

# パラメータ展開で空白を除去
trimmed_var="${var#"${var%%[![:space:]]*}"}"  # 先頭空白を除去
trimmed_var="${trimmed_var%"${trimmed_var##*[![:space:]]}"}"  # 末尾空白を除去

echo "$trimmed_var"  # 出力: hello, world
  • 説明:
    • "${var%%[![:space:]]*}": 変数の先頭から最初の非空白文字までの部分文字列
    • "${var#"${var%%[![:space:]]*}"}": 先頭空白を除いた文字列
    • "${trimmed_var%"${trimmed_var##*[![:space:]]}"}": 末尾空白を除いた文字列

正規表現を利用 (複雑な場合)

  • 複雑なパターンマッチングが必要な場合に使用できます。
# 変数に空白を含む文字列
var="  hello, world  "

# 正規表現で空白を除去
trimmed_var=$(echo "$var" | sed 's/^[[:space:]]*//; s/[[:space:]]*$//')

echo "$trimmed_var"  # 出力: hello, world
  • 説明:
    • sed コマンドを使って正規表現で置換
    • ^[[:space:]]*: 行頭から任意個数の空白文字にマッチ

備考

  • 特定の空白文字だけを除去したい場合は、正規表現を調整してください。
  • パフォーマンスを考慮する場合は、パラメータ展開が一般的に高速です。
  • 可読性やメンテナンス性を考慮して、適切な方法を選択してください。



Bash 変数の空白トリミングのコード例解説

trim コマンドを使った例

# trim コマンドでインストール
sudo apt install util-linux

# 変数に空白を含む文字列
var="  hello, world  "

# trim コマンドを使用して空白を除去
trimmed_var=$(trim <<< "$var")

echo "$trimmed_var"  # 出力: hello, world
  • sudo apt install util-linux: trim コマンドは、通常、util-linux パッケージに含まれています。このコマンドでパッケージをインストールします。
  • var=" hello, world ": 変数 var に、前後に空白を含む文字列を代入しています。
  • trimmed_var=$(trim <<< "$var"):
    • <<< "$var": trim コマンドに $var の値を標準入力として渡しています。
    • $( ... ): コマンドの出力結果を trimmed_var 変数に代入しています。
    • trim コマンドは、渡された文字列の先頭と末尾の空白を削除し、結果を標準出力に出力します。
# 変数に空白を含む文字列
var="  hello, world  "

# パラメータ展開で空白を除去
trimmed_var="${var#"${var%%[![:space:]]*}"}"  # 先頭空白を除去
trimmed_var="${trimmed_var%"${trimmed_var##*[![:space:]]}"}"  # 末尾空白を除去

echo "$trimmed_var"  # 出力: hello, world
  • "${var#"${var%%[![:space:]]*}"}":
    • "${var#"パターン"}": var の先頭からパターンにマッチする部分を削除します。
    • この2つを組み合わせることで、var の先頭の空白を削除できます。
  • "${trimmed_var%"${trimmed_var##*[![:space:]]}"}":
    • "${trimmed_var%"パターン"}": trimmed_var の末尾からパターンにマッチする部分を削除します。

正規表現を使った例

# 変数に空白を含む文字列
var="  hello, world  "

# 正規表現で空白を除去
trimmed_var=$(echo "$var" | sed 's/^[[:space:]]*//; s/[[:space:]]*$//')

echo "$trimmed_var"  # 出力: hello, world
  • sed 's/^[[:space:]]*//; s/[[:space:]]*$//':
    • sed コマンドで文字列置換を行います。
    • s/パターン/置換文字列/: パターンにマッチする部分を置換文字列に置き換えます。
    • ^: 行頭
    • $: 行末
    • [[:space:]]: 空白文字
    • *: 0回以上の繰り返し
    • この正規表現は、行頭と行末の空白を空文字に置き換えています。
  • trim コマンド: 外部コマンドで、シンプルに空白をトリムできます。
  • パラメータ展開: Bashの組み込み機能で、効率的ですが、少し複雑です。
  • 正規表現: 柔軟性が高く、複雑なパターンマッチングに適しています。

どの方法を選ぶかは、

  • シンプルさ: trim コマンド
  • 効率性: パラメータ展開
  • 柔軟性: 正規表現
  • 可読性: 状況によって異なります。

具体的な状況に合わせて、最適な方法を選択してください。

  • [:space:] は、スペース、タブ、改行などの空白文字全体を表します。
  • sed コマンドは、強力なテキスト処理ツールです。正規表現を使った様々な処理が可能です。

さらに詳しく知りたい場合は、以下のキーワードで検索してみてください。

  • Bash 文字列処理
  • パラメータ展開
  • 正規表現
  • sed コマンド



シェル関数を作成する

  • メリット:
    • コードの再利用性が高まる
    • 複雑な処理をカプセル化できる
  • 例:
trim() {
  local var="$1"
  echo "${var#"${var%%[![:space:]]*}"}"  # 先頭空白を除去
  echo "${var%"${var##*[![:space:]]}"}"  # 末尾空白を除去
}

var="  hello, world  "
trim "$var"
  • 解説:
    • trim という名前のシェル関数を定義しています。
    • 関数内で、パラメータ展開を利用して空白をトリミングしています。
    • 関数を呼び出す際に、トリムしたい文字列を引数として渡します。

awk を利用する

  • メリット:
var="  hello, world  "
trimmed_var=$(echo "$var" | awk '{print $1}')
echo "$trimmed_var"
  • 解説:
    • awk コマンドで、入力行の最初のフィールド(空白で区切られた部分)を出力しています。
    • これにより、先頭と末尾の空白が除去されます。

cut コマンドを利用する

  • メリット:
var="  hello, world  "
trimmed_var=$(echo "$var" | cut -d' ' -f2-)
echo "$trimmed_var"
  • 解説:
    • cut コマンドで、2番目のフィールドから最後までを切り出しています。
    • -d' ' オプションで区切り文字をスペースに指定しています。
  • メリット:
var="  hello, world  "
trimmed_var=$(echo "$var" | tr -s ' ' )
echo "$trimmed_var"
  • 解説:
    • tr コマンドで、連続するスペースを1つのスペースに置き換えています。
    • -s オプションで、繰り返しを抑制しています。

どの方法を選ぶべきか?

  • シンプルさ: trim 関数、cut コマンド
  • 柔軟性: awk, sed
  • 特定の処理: tr コマンド
  • コードの再利用性: シェル関数
  • 上記の例では、単純な空白のトリミングを想定していますが、より複雑なパターンマッチングが必要な場合は、正規表現を使った sed コマンドが強力です。

関連キーワード:

  • Bashスクリプト
  • 文字列処理
  • シェル関数
  • awk
  • sed
  • cut
  • tr

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