Bashスクリプトで引数を反復処理する例を詳しく解説します

2024-08-28

Bashスクリプトで引数を反復処理する方法

Bashスクリプトでは、引数を反復処理するために、主に以下の方法が使用されます。

forループを使用する

最も一般的な方法は、forループを使用して、引数を順に処理することです。

#!/bin/bash

for arg in "$@"; do
  echo "Argument: $arg"
done
  • "$@": すべての引数を配列として展開します。
  • for arg in "$@": $@の各要素をarg変数に代入し、ループを繰り返します。

whileループとshiftコマンドを使用する

whileループとshiftコマンドを組み合わせて、引数を逐次処理することもできます。

#!/bin/bash

while [[ $# -gt 0 ]]; do
  echo "Argument: $1"
  shift
done
  • [[ $# -gt 0 ]]: 引数が残っているかどうかをチェックします。
  • $1: 現在処理中の引数を取得します。
  • shift: 引数を左にシフトして、次の引数を$1にします。

$@を直接展開する

引数を直接展開して、個別に処理することもできます。

#!/bin/bash

echo "Argument 1: $1"
echo "Argument 2: $2"
# ...

ただし、引数の数が事前にわかっている場合にのみ有効です。

注意:

  • ダブルクォーテーション: "$@"のようにダブルクォーテーションを使用することで、空白を含む引数も正しく処理されます。
  • $*: すべての引数を単一の文字列として展開します。空白を含む引数を正しく処理できない場合があります。



Bashスクリプトで引数を反復処理する例を詳しく解説します

#!/bin/bash

for arg in "$@"; do
  echo "引数: $arg"
done
  • for arg in "$@":

    • forループは、指定されたリストの各要素に対して、繰り返し処理を行います。
    • "$@"は、スクリプトに渡されたすべての引数を、それぞれの単語を一つの要素とする配列として展開します。
    • argは、各繰り返しで配列の要素(つまり、引数)を一つずつ格納する変数です。
  • echo "引数: $arg":

    • 現在の繰り返しでargに格納されている引数を表示します。

このスクリプトを実行すると:

./script.sh apple banana cherry

のように実行すると、以下の出力が得られます。

引数: apple
引数: banana
引数: cherry
#!/bin/bash

while [[ $# -gt 0 ]]; do
  echo "引数: $1"
  shift
done
  • while [[ $# -gt 0 ]]; do:

    • whileループは、条件が真である限り繰り返し処理を行います。
    • $#は、スクリプトに渡された引数の数を表します。
    • $1は、最初の引数を表します。
    • 現在の繰り返しで処理中の引数を表示します。
  • shift:

このスクリプトも、前の例と同様に実行すると、同じ出力が得られます。

#!/bin/bash

echo "最初の引数: $1"
echo "2番目の引数: $2"
# 以下、必要なだけ繰り返す
  • $1, $2, ...:

この方法は、引数の数が事前にわかっている場合に便利です。

  • forループ: 引数を順番に処理する際に便利です。
  • whileループとshiftコマンド: 引数の数を動的に判断しながら処理する際に便利です。
  • $@の直接展開: 引数の数が少ない場合や、特定の引数だけを処理したい場合に便利です。

どちらの方法を使うかは、スクリプトの目的や、引数の扱い方によって決まります。

重要な注意点

さらに詳しく知りたい場合は、以下のキーワードで検索してみてください。

  • Bashスクリプト
  • 引数処理
  • forループ
  • whileループ
  • shiftコマンド
  • $@
  • $*



shiftコマンドの応用

複数の引数をグループ化して処理する場合:

#!/bin/bash

while [[ $# -gt 0 ]]; do
  # 最初の2つの引数をグループとして扱う
  first_arg="$1"
  second_arg="$2"
  echo "最初の2つの引数: $first_arg $second_arg"
  shift 2
done

配列を使った処理

すべての引数を配列に格納し、インデックスを使ってアクセスする場合:

#!/bin/bash

args=("$@")
for ((i=0; i<${#args[@]}; i++)); do
  echo "引数$((i+1)): ${args[i]}"
done
  • args=("$@")で、すべての引数をargs配列に格納します。
  • forループで、配列の要素を順番に処理します。

readコマンドで対話的に入力

スクリプト実行時に、ユーザーに入力させる場合:

#!/bin/bash

while read -p "引力を入力してください: " arg; do
  echo "入力された引数: $arg"
done
  • readコマンドで、ユーザーから入力を受け取ります。
  • -pオプションで、プロンプトを表示します。

getoptコマンドを使ったオプション解析

オプションと引数を厳密に区別して処理する場合:

#!/bin/bash

# オプションの定義
options="a:b:"
longoptions="arg1:,arg2:"

# オプション解析
while getopts "$options" opt; do
  case $opt in
    a)
      echo "-a オプション: $OPTARG"
      ;;
    b)
      echo "-b オプション: $OPTARG"
      ;;
    \?)
      echo "不正なオプション: -$OPTARG"
      exit 1
      ;;
  esac
done

# 残りの引数
shift $((OPTIND-1))

# 残りの引数を処理
for arg in "$@"; do
  echo "残りの引数: $arg"
done
  • getoptコマンドを使って、オプションと引数を解析します。
  • OPTARG変数に、オプションの引数が格納されます。

case文を使ったパターンマッチ

引数の値によって処理を分岐させる場合:

#!/bin/bash

for arg in "$@"; do
  case "$arg" in
    start)
      echo "処理を開始します"
      ;;
    stop)
      echo "処理を停止します"
      ;;
    *)
      echo "不明な引数: $arg"
      ;;
  esac
done
  • case文で、引数の値によって処理を分岐させます。

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