Dockerfileのコマンド比較 # Dockerfile command comparison

2024-08-26

DockerfileのCOPYとADDコマンドの違いを日本語で解説

DockerfileにおけるCOPYADDコマンドは、どちらもイメージにファイルをコピーする役割を持ちますが、その動作に違いがあります。

COPYコマンド

  • 単純なコピー: ファイルやディレクトリを指定したパスからイメージ内の指定されたパスにコピーします。
  • 直接指定: コピー元のパスは直接指定する必要があります。

例:

COPY . /app

ADDコマンド

  • 拡張機能: COPYの機能に加えて、以下の機能を提供します。
    • 自動解凍: tar, gzip, bzip2などの圧縮ファイルの自動解凍。
    • URLダウンロード: URLからファイルをダウンロードしてコピー。
ADD https://example.com/myapp.tar.gz /app

要約

  • COPY: シンプルなファイルコピー。
  • ADD: COPYの機能に加えて、自動解凍とURLダウンロードが可能。

選択基準:

  • 単純なコピー: COPYを使用。
  • 圧縮ファイルの解凍やURLからのダウンロード: ADDを使用。

注意:

  • ADDの自動解凍機能は便利ですが、セキュリティリスクがある場合があります。信頼できるソースからのファイルのみを使用してください。
  • ADDのURLダウンロード機能はネットワーク接続が必要となります。



# Dockerfile

# ベースイメージとしてNode.jsの最新バージョンを使用
FROM node:latest

# 現在のディレクトリ内のファイルを/appにコピー
COPY . /app

# パッケージのインストール
WORKDIR /app
RUN npm install

# アプリケーションの起動
CMD ["npm", "start"]
  • 解説:
    • このDockerfileはNode.jsアプリケーションをビルドし、実行するためのものです。
    • FROM node:latestでNode.jsの最新バージョンをベースイメージとして使用します。
    • COPY . /appで現在のディレクトリ内のすべてのファイルとディレクトリを/appディレクトリにコピーします。
    • WORKDIR /appで作業ディレクトリを/appに設定します。
    • RUN npm installでパッケージをインストールします。
    • CMD ["npm", "start"]でアプリケーションを起動します。
# Dockerfile

# ベースイメージとしてPythonの最新バージョンを使用
FROM python:latest

# requirements.txtからパッケージをインストール
COPY requirements.txt /requirements.txt
RUN pip install -r /requirements.txt

# アプリケーションのコードをダウンロードして解凍
ADD https://example.com/myapp.tar.gz /app
  • 解説:
    • COPY requirements.txt /requirements.txtrequirements.txtファイルを/requirements.txtにコピーします。
    • RUN pip install -r /requirements.txtrequirements.txtに指定されたパッケージをインストールします。
    • ADD https://example.com/myapp.tar.gz /appで指定されたURLからmyapp.tar.gzファイルをダウンロードし、/appディレクトリに解凍します。
  • ADD: 自動解凍やURLダウンロードが可能。
  • ADDの自動解凍機能は便利ですが、セキュリティリスクがある場合があります。



マルチステージビルド

  • 利点: ファイルのサイズを削減し、ビルド時間を短縮できる。
  • 方法:
    • 複数のステージを持つDockerfileを作成する。
    • 前のステージでビルドされたファイルや成果物を次のステージにコピーする。
    • 不要なファイルや中間ファイルをステージ間で削除する。
# Stage 1: ビルドステージ
FROM node:18-alpine as builder
WORKDIR /app
COPY package*.json ./
RUN npm install

# Stage 2: ランタイムステージ
FROM node:18-alpine
WORKDIR /app
COPY --from=builder /app /app
CMD ["npm", "start"]

Docker Compose

  • 利点: 複数のサービスを定義し、管理することができる。
  • 方法:
    • Docker Composeファイルを作成する。
    • 各サービスのビルドプロセスを定義する。
    • サービス間の依存関係やネットワーク設定を指定する。
version: '3.8'

services:
  web:
    build: .
    volumes:
      - ./:/app
    ports:
      - "3000:3000"

Docker CLIのCOPYコマンド

  • 利点: Dockerfileを使用せずに、直接コマンドラインからファイルをコピーできる。
  • 方法:
    • Dockerイメージを作成し、コンテナを起動する。
    • docker cpコマンドを使用してファイルをコンテナにコピーする。
docker cp ./my_file.txt my_container:/app/

ビルドツール(make、Bazelなど)

  • 利点: 複雑なビルドプロセスを管理し、再利用できる。
  • 方法:
    • ビルドツールを使用してビルドプロセスを定義する。
    • Dockerイメージを作成する際に、ビルドツールの出力ファイルを使用する。
# Makefile
build:
    docker build -t my-image .

run:
    docker run -it my-image

docker dockerfile



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