C#, ASP.NET, Entity Framework Core で部分主キーに自動インクリメントを実装する
Entity Framework Core で部分主キーに自動インクリメントを設定する方法
部分主キー とは、複数の列で構成される主キーです。エンティティ同士の関係を定義する際に、より柔軟な制約を設定できます。
自動インクリメント は、データベースに新しいレコードを挿入するたびに、主キー列の値を自動的に増やす機能です。これにより、手動で ID を設定する必要がなくなり、ミスを防ぐことができます。
設定方法
- Entity クラス で、部分主キー列を定義します。
[Key]
属性を使用して主キーを指定し、DatabaseGenerated(DatabaseGeneratedOption.Identity)
属性を使用して自動インクリメントを設定します。
public class MyEntity
{
[Key]
public int OrderID { get; set; }
[Key]
[DatabaseGenerated(DatabaseGeneratedOption.Identity)]
public int CustomerID { get; set; }
// その他のプロパティ
}
- DbContext クラス で、データベースとのマッピングを構成します。必要に応じて、
OnModelCreating
メソッドをオーバーライドして、さらに設定をカスタマイズできます。
public class MyDbContext : DbContext
{
public MyDbContext(DbContextOptions<MyDbContext> options) : base(options)
{
}
protected override void OnModelCreating(ModelBuilder modelBuilder)
{
modelBuilder.Entity<MyEntity>()
.HasKey(e => new { e.OrderID, e.CustomerID });
// その他の設定
}
}
この設定により、MyEntity
エンティティを新しいレコードとして挿入すると、CustomerID
列の値が自動的にインクリメントされます。
留意点
- 自動インクリメントは、主に整数型の列で使用されます。
- 使用するデータベースによっては、自動インクリメントの設定方法が異なる場合があります。
- 部分主キーに自動インクリメントを設定する場合は、UNIQUE 制約も設定する必要があります。
public class Order
{
[Key]
public int OrderID { get; set; }
[Key]
[DatabaseGenerated(DatabaseGeneratedOption.Identity)]
public int CustomerID { get; set; }
public string CustomerName { get; set; }
// その他のプロパティ
}
DbContext クラス
public class MyDbContext : DbContext
{
public MyDbContext(DbContextOptions<MyDbContext> options) : base(options)
{
}
protected override void OnModelCreating(ModelBuilder modelBuilder)
{
modelBuilder.Entity<Order>()
.HasKey(o => new { o.OrderID, o.CustomerID });
// その他の設定
}
}
データ操作
using (var dbContext = new MyDbContext())
{
var newOrder = new Order
{
CustomerID = 1,
CustomerName = "John Doe"
};
dbContext.Orders.Add(newOrder);
dbContext.SaveChanges();
Console.WriteLine($"OrderID: {newOrder.OrderID}");
Console.WriteLine($"CustomerID: {newOrder.CustomerID}");
Console.WriteLine($"CustomerName: {newOrder.CustomerName}");
}
このコードを実行すると、新しい Order
レコードがデータベースに挿入され、OrderID
と CustomerID
の値が自動的に設定されます。
説明
Order
クラスは、OrderID
とCustomerID
の 2 つの列で構成される部分主キーを定義します。DatabaseGenerated(DatabaseGeneratedOption.Identity)
属性は、CustomerID
列が自動インクリメントされることを示します。MyDbContext
クラスのOnModelCreating
メソッドは、Order
エンティティとデータベースとのマッピングを構成します。- コード例では、新しい
Order
レコードを作成し、データベースに保存します。コンソールにOrderID
、CustomerID
、CustomerName
の値が出力されます。
Fluent API を使用する
Fluent API を使用して、部分主キーと自動インクリメントを設定できます。この方法は、データアノテーションを使用する場合よりも詳細な制御を提供します。
public class MyDbContext : DbContext
{
public MyDbContext(DbContextOptions<MyDbContext> options) : base(options)
{
}
protected override void OnModelCreating(ModelBuilder modelBuilder)
{
modelBuilder.Entity<Order>()
.HasKey(o => new { o.OrderID, o.CustomerID });
modelBuilder.Entity<Order>()
.Property(o => o.CustomerID)
.ValueGeneratedOnAdd();
// その他の設定
}
}
この例では、Property
メソッドを使用して CustomerID
プロパティの自動インクリメントを設定しています。
ストアドプロシージャを使用する
データベースがストアドプロシージャをサポートしている場合は、ストアドプロシージャを使用して新しいレコードを挿入し、部分主キー列の値を自動的に生成することができます。
この方法は、複雑なロジックが必要な場合や、データベース固有の機能を利用したい場合に役立ちます。
トリガーを使用する
どの方法を選択するべきか
どの方法を選択するかは、プロジェクトの要件と開発者の好みによって異なります。
- データアノテーションは、シンプルでわかりやすい方法です。
- Fluent API は、より詳細な制御を提供します。
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