C/C++ プログラミングで MariaDB に接続: `mysql_config` なしで MariaDB C コネクタを導入する方法

2024-07-27

MariaDB C コネクタを mysql_config なしで C/C++ プログラミングに導入する方法

このガイドでは、mysql_config なしで C/C++ プログラミングに MariaDB C コネクタを導入する方法を、以下の手順で詳しく説明します。

前提条件:

  • MariaDB サーバーがインストールおよび実行されていること
  • C/C++ コンパイラ (gcc など) がインストールされていること
  • MariaDB C コネクタがダウンロードされていること

手順:

  1. ライブラリのヘッダーファイルをインクルードする:
#include <mariadb/mysql.h>
  1. ライブラリをリンクする:

以下のいずれかの方法でライブラリをリンクします。

方法 1: libmariadbclient-dev パッケージを使用する (推奨):

この方法は、必要なライブラリとフラグを自動的に解決するため、最も簡単です。

sudo apt-get install libmariadbclient-dev
g++ -o myprogram myprogram.cpp -lmariadbclient

方法 2: 手動でライブラリとフラグを指定する:

以下のコマンドを使用して、ライブラリとフラグを手動で指定できます。

g++ -o myprogram myprogram.cpp \
-I/path/to/mariadb-connector-c-headers \
-L/path/to/mariadb-connector-c-libs \
-lmysqlclient \
-lz \
-lpthread \
-lm
  • /path/to/mariadb-connector-c-headers は、MariaDB C コネクタのヘッダーファイルの場所を置き換えます。
  1. MariaDB に接続する:

以下のコード例は、MariaDB に接続する方法を示します。

MYSQL *conn;

conn = mysql_init(NULL);

if (conn == NULL) {
  fprintf(stderr, "Failed to initialize MySQL: %s\n", mysql_error(conn));
  exit(1);
}

if (mysql_real_connect(conn, "localhost", "user", "password", "database", 0, NULL, 0) == NULL) {
  fprintf(stderr, "Failed to connect to MySQL: %s\n", mysql_error(conn));
  mysql_close(conn);
  exit(1);
}

// ... 接続を使用した操作を実行 ...

mysql_close(conn);



MariaDB C コネクタを使用したサンプル C++ コード

  1. 新しいタスクを追加する
  2. 既存のタスクリストを取得する
  3. 特定のタスクを完了としてマークする
  4. データベースから接続を切断する
#include <mariadb/mysql.h>

int main() {
  MYSQL *conn;
  MYSQL_RES *res;
  MYSQL_ROW row;

  // MariaDB に接続
  conn = mysql_init(NULL);

  if (conn == NULL) {
    fprintf(stderr, "Failed to initialize MySQL: %s\n", mysql_error(conn));
    exit(1);
  }

  if (mysql_real_connect(conn, "localhost", "user", "password", "todo", 0, NULL, 0) == NULL) {
    fprintf(stderr, "Failed to connect to MySQL: %s\n", mysql_error(conn));
    mysql_close(conn);
    exit(1);
  }

  // 新しいタスクを追加
  if (mysql_query(conn, "INSERT INTO tasks (description) VALUES ('新しいタスクを追加する')") != 0) {
    fprintf(stderr, "Failed to add task: %s\n", mysql_error(conn));
  }

  // 既存のタスクリストを取得
  if (mysql_query(conn, "SELECT * FROM tasks") != 0) {
    fprintf(stderr, "Failed to get tasks: %s\n", mysql_error(conn));
  }

  res = mysql_store_result(conn);

  if (res == NULL) {
    fprintf(stderr, "Failed to store result: %s\n", mysql_error(conn));
  }

  while ((row = mysql_fetch_row(res)) != NULL) {
    printf("%d: %s\n", atoi(row[0]), row[1]);
  }

  mysql_free_result(res);

  // 特定のタスクを完了としてマーク
  if (mysql_query(conn, "UPDATE tasks SET completed = 1 WHERE id = 1") != 0) {
    fprintf(stderr, "Failed to mark task as completed: %s\n", mysql_error(conn));
  }

  // データベースから接続を切断
  mysql_close(conn);

  return 0;
}

説明:

  1. このコードは #include <mariadb/mysql.h> を使用して、MariaDB C コネクタのヘッダーファイルをインクルードします。
  2. mysql_init() 関数は、MySQL クライアント接続を初期化するために使用されます。
  3. mysql_real_connect() 関数は、データベースサーバーに接続するために使用されます。
  4. mysql_query() 関数は、SQL ステートメントを実行するために使用されます。
  5. mysql_store_result() 関数は、クエリ結果を格納するために使用されます。
  6. mysql_fetch_row() 関数は、結果セットから行をフェッチするために使用されます。
  7. mysql_close() 関数は、データベース接続を閉じます。



方法 3: CMake を使用する

CMake は、クロスプラットフォームのビルドシステムです。CMake を使用すると、プロジェクトのビルド構成を定義するファイルを作成できます。CMakeLists.txt ファイルには、必要なライブラリとヘッダーファイルを含む、プロジェクトの依存関係を指定できます。

方法 4: pkg-config を使用する

pkg-config は、Unix システムで使用されるライブラリとヘッダーファイルを見つけるためのツールです。pkg-config を使用すると、MariaDB C コネクタに必要なライブラリとヘッダーファイルを自動的に検出できます。

方法 5: 静的ライブラリをビルドする

MariaDB C コネクタは、共有ライブラリと静的ライブラリの両方で提供されています。共有ライブラリは、複数のアプリケーション間で共有できますが、静的ライブラリはアプリケーションに組み込まれます。静的ライブラリを使用すると、ランタイム時に共有ライブラリをロードする必要がなくなり、アプリケーションのサイズは大きくなりますが、依存関係が少なくなります。

最適な方法を選択する

使用する方法は、プロジェクトの要件と好みによって異なります。

  • シンプルで簡単: libmariadbclient-dev パッケージを使用するのが最も簡単です。
  • 柔軟性: CMake または pkg-config を使用すると、プロジェクトのビルド構成をより細かく制御できます。
  • オフラインでの使用: 静的ライブラリをビルドすると、アプリケーションをオフラインで実行できます。

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