Docker で MariaDB の TCP プロキシとして Traefik 2 を使用する代替方法

2024-07-27

Docker で Traefik 2 を MariaDB の TCP プロキシとして使用する

前提条件

  • Docker がインストールおよび実行されていること
  • MariaDB イメージへのアクセス

手順

  1. MariaDB コンテナを起動します
docker run -d --name mariadb \
  -p 3306:3306 \
  -e MYSQL_ROOT_PASSWORD=password \
  -e MYSQL_DATABASE=mydb \
  mariadb
  1. Traefik 2 構成ファイルを作成します
# traefik.yml

providers:
  docker:
    watch: true

frontends:
  mariadb:
    backend: mariadb-backend
    routes:
      - path: /
        to: mariadb-backend

backends:
  mariadb-backend:
    servers:
      - address: localhost:3306
  1. Traefik 2 を再起動します
docker-compose up -d

説明

  1. 最初の docker run コマンドは、mariadb という名前の新しい Docker コンテナを起動します。このコンテナは MariaDB イメージに基づいており、ポート 3306 で公開されます。MYSQL_ROOT_PASSWORDMYSQL_DATABASE 環境変数は、MariaDB インスタンスの認証情報とデータベース名をそれぞれ設定します。
  2. traefik.yml ファイルは、Traefik 2 に構成情報を提供します。このファイルでは、docker プロバイダが使用され、Traefik が Docker コンテナを監視するように設定されています。
  3. mariadb フロントエンドは、/ パスへのすべての要求を mariadb-backend バックエンドにルーティングします。
  4. mariadb-backend バックエンドは、localhost:3306 で実行されている MariaDB インスタンスへの単一のサーバーを定義します。
  5. Traefik 2 を再起動すると、新しい構成が適用されます。

テスト

MariaDB クライアントを使用して、localhost 上のポート 3306 で実行されている MariaDB インスタンスに接続できます。

mysql -u root -p -h localhost

パスワードを入力すると、MariaDB コマンドラインインターフェースにアクセスできます。

注意事項

  • この例では、認証なしで MariaDB に接続できます。本番環境では、認証暗号化 を使用して MariaDB インスタンスを保護することをお勧めします。



# traefik.yml

providers:
  docker:
    watch: true

frontends:
  mariadb:
    backend: mariadb-backend
    routes:
      - path: /
        to: mariadb-backend

backends:
  mariadb-backend:
    servers:
      - address: localhost:3306
  • frontends セクションは、Traefik 2 フロントエンドを定義します。フロントエンドは、特定のパスへの要求を処理します。この例では、mariadb フロントエンドは / パスへのすべての要求を処理します。
  • backends セクションは、Traefik 2 バックエンドを定義します。バックエンドは、フロントエンドから受信した要求を処理するサービスのグループです。この例では、mariadb-backend バックエンドは、localhost:3306 で実行されている MariaDB インスタンスへの単一のサーバーを定義します。
  • routes セクションは、フロントエンドとバックエンド間のルーティングルールを定義します。この例では、mariadb フロントエンドのすべての要求が mariadb-backend バックエンドにルーティングされます。
  • servers セクションは、バックエンドで利用可能なサービスを定義します。この例では、mariadb-backend バックエンドは、localhost:3306 で実行されている MariaDB インスタンスへの単一のサーバーを定義します。

使い方

このコードを traefik.yml ファイルに保存し、Traefik 2 が実行されているディレクトリに配置します。次に、Traefik 2 を再起動します。

docker-compose up -d



Docker で MariaDB の TCP プロキシとして Traefik 2 を使用する代替方法

HAProxy

長所:

  • 軽量で高速
  • 豊富な機能と高度な構成オプション
  • 多くのドキュメントとコミュニティサポート

短所:

  • Traefik 2 ほど使いやすくありません
  • 複雑な構成には学習曲線が必要

nginx

  • 軽量で汎用性の高い Web サーバー
  • Traefik 2 ほど高度なルーティング機能はありません
  • リバースプロキシとして主に使用される

Caddy

  • 軽量で使いやすい
  • ファイルベースの構成
  • HTTPS 証明書の自動取得
  • 比較的新しいツール

Linkerd

  • サービスメッシュアーキテクチャに最適
  • サービス間の自動検出とルーティング
  • 詳細な監視と可視化
  • 学習曲線が少しあります

Kubernetes Ingress

  • Kubernetes クラスタでネイティブにサポート
  • 高度なスケーラビリティと可用性
  • Kubernetes 以外の環境では使用できません

最適な方法の選択

最適な方法は、ニーズと要件によって異なります。

  • シンプルで使いやすいソリューション を探している場合は、HAProxy または nginx が良い選択肢です。
  • 高度なルーティング機能サービスメッシュ サポートが必要な場合は、Traefik 2 または Linkerd が良い選択肢です。
  • Kubernetes クラスタ で MariaDB を実行している場合は、Kubernetes Ingress が最良の選択肢です。
  • セキュリティ: すべてのツールを最新バージョンに更新し、適切な認証と暗号化を使用していることを確認してください。
  • パフォーマンス: 使用しているツールのパフォーマンスを監視し、必要に応じて調整してください。
  • サポート: 問題が発生した場合は、ツールのドキュメントを参照するか、コミュニティフォーラムでサポートを求めてください。

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