Docker コンテナーで CUDA 対応 PyTorch を Conda でインストールする方法

2024-07-27

前提条件

  • Docker がインストールされていること
  • NVIDIA GPU があること
  • NVIDIA Container Toolkit がインストールされていること

手順

  1. Dockerfile を作成する
FROM nvidia/cuda:11.0-base

RUN apt-get update && apt-get install -y wget

RUN wget https://repo.anaconda.com/miniconda/Miniconda3-latest-Linux-x86_64.sh

RUN bash Miniconda3-latest-Linux-x86_64.sh -b -p /miniconda

ENV PATH="/miniconda/bin:$PATH"

WORKDIR /app

COPY requirements.txt .

RUN conda install -c pytorch -y torch torchvision cudnn

COPY . .
  1. Docker イメージをビルドする
docker build -t pytorch-cuda .
  1. コンテナーを実行する
docker run -it --rm -p 8888:8888 pytorch-cuda

このコマンドは、pytorch-cuda イメージからコンテナーを実行し、ポート 8888 をホストマシン上のポート 8888 にマップします。これにより、Jupyter Notebook などをコンテナー内で実行できるようになります。

  1. Jupyter Notebook を起動する

コンテナー内にいる場合は、次のコマンドを使用して Jupyter Notebook を起動できます。

jupyter notebook

ブラウザで http://localhost:8888 にアクセスすると、Jupyter Notebook インターフェースが表示されます。

  1. PyTorch を使用する

Jupyter Notebook で、以下のコードを使用して PyTorch が CUDA を認識していることを確認できます。

import torch

print(torch.cuda.is_available())

このコードが True を返した場合、PyTorch は CUDA を認識しており、GPU を使用して計算を実行できます。

  • このチュートリアルでは、NVIDIA CUDA 11.0 を使用しています。使用する CUDA バージョンに合わせて Dockerfile を更新する必要があります。
  • pytorch-cuda イメージは、独自のイメージを作成するための出発点として使用できます。



FROM nvidia/cuda:11.0-base

RUN apt-get update && apt-get install -y wget

RUN wget https://repo.anaconda.com/miniconda/Miniconda3-latest-Linux-x86_64.sh

RUN bash Miniconda3-latest-Linux-x86_64.sh -b -p /miniconda

ENV PATH="/miniconda/bin:$PATH"

WORKDIR /app

COPY requirements.txt .

RUN conda install -c pytorch -y torch torchvision cudnn

COPY . .

requirements.txt

torch
torchvision
cudnn
import torch

print(torch.cuda.is_available())

このコードは、以下のことを行います。

  1. nvidia/cuda:11.0-base イメージをベースとして、新しい Docker イメージを作成します。
  2. イメージ内に Anaconda をインストールします。
  3. requirements.txt ファイルに指定されている PyTorch、Torchvision、および cudnn パッケージを Conda でインストールします。
  4. プロジェクトのコードをイメージにコピーします。
  5. torch.cuda.is_available() 関数を使用して、PyTorch が CUDA を認識していることを確認します。

このコードをカスタマイズして、ニーズに合わせて調整することができます。




NVIDIA は、NGC (NVIDIA GPU Cloud) として知られるコンテナーレジストリを運営しており、事前構築された CUDA 対応 PyTorch イメージを提供しています。これらのイメージを使用すると、自分で Dockerfile を作成する必要がなく、時間を節約できます。

NGC イメージを使用するには、次のコマンドを実行します。

docker run -it --rm nvidia/pytorch:latest

このコマンドは、最新の CUDA 対応 PyTorch イメージからコンテナーを実行します。

Docker Hub イメージを使用する

Docker Hub には、CUDA 対応 PyTorch を含むさまざまなユーザー作成イメージが用意されています。これらのイメージを使用すると、独自の Dockerfile を作成する必要がなく、他のユーザーの作業を活用できます。

docker run -it --rm pytorch/pytorch:1.7.1-cuda11.1

このコマンドは、PyTorch 1.7.1 と CUDA 11.1 を含む Docker Hub イメージからコンテナーを実行します。

カスタム Dockerfile を作成する

カスタム Dockerfile を作成するには、上記の基本的な Dockerfile を出発点として使用し、必要な変更を加えます。

最適な方法を選択する

使用する方法は、ニーズと要件によって異なります。

  • 迅速かつ簡単な方法が必要な場合は、NVIDIA NGC イメージまたは Docker Hub イメージを使用します。
  • 独自のニーズに合わせて調整された環境が必要な場合は、カスタム Dockerfile を作成します。

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