Bash配列のループ処理:コード解説

2024-08-19

Bashにおいて、配列は複数の値を一つの変数に格納するためのデータ構造です。これらの値を順に処理したい場合は、ループを使用します。

配列の定義

配列は以下のように定義します:

配列名=(値1 値2 値3 ...)

例えば:

fruits=("apple" "banana" "orange")

forループによる配列の処理

最も一般的な方法は、forループを使用することです:

for fruit in "${fruits[@]}"
do
  echo "$fruit"
done

このコードでは、fruits配列の各要素がfruit変数に代入され、ループ内で処理されます。

インデックスを使用したループ

配列のインデックスを使用してループすることもできます:

for i in "${!fruits[@]}"
do
  echo "${fruits[$i]}"
done

この場合、iはインデックスを表し、fruits[$i]で対応する要素にアクセスします。

配列の長さ

配列の長さは、以下のように取得できます:

配列の長さ=${#配列名[@]}
length=${#fruits[@]}
echo "配列の長さ: $length"

注意

  • 配列の要素にスペースが含まれる場合は、ダブルクォート(")で囲む必要があります。
  • 配列のインデックスは0から始まります。



Bash配列のループ処理:コード解説

コード例1: forループによる処理

fruits=("apple" "banana" "orange")

for fruit in "${fruits[@]}"
do
  echo "$fruit"
done
  • fruits=("apple" "banana" "orange"): 配列 fruits を定義し、要素として "apple"、"banana"、"orange" を格納します。
  • for fruit in "${fruits[@]}": fruits 配列の各要素を順に fruit 変数に代入し、ループを開始します。
  • echo "$fruit": 現在のループでの fruit の値を出力します。

コード例2: インデックスを使用したループ

fruits=("apple" "banana" "orange")

for i in "${!fruits[@]}"
do
  echo "${fruits[$i]}"
done
  • echo "${fruits[$i]}": インデックス i に対応する fruits 配列の要素を出力します。

コード例3: 配列の長さを取得

fruits=("apple" "banana" "orange")

length=${#fruits[@]}
echo "配列の長さ: $length"
  • length=${#fruits[@]}: fruits 配列の長さを length 変数に格納します。
  • echo "配列の長さ: $length": 配列の長さを出力します。

コード例4: Cスタイルのforループ(類似)

fruits=("apple" "banana" "orange")

for ((i=0; i<${#fruits[@]}; i++))
do
  echo "${fruits[$i]}"
done
  • for ((i=0; i<${#fruits[@]}; i++)): Cスタイルのforループ構文を使用し、インデックス i を0から配列の長さ未満まで1ずつ増やします。

注意:

  • ダブルクォート (") は、配列要素や変数の展開時にスペースや特殊文字を適切に処理するために重要です。
  • [@] は配列の全ての要素を参照し、[*] も同様ですが、異なる状況で異なる挙動を示すことがあります。



whileループによる処理

Bashでは、whileループも配列の要素を処理するために使用できます。

fruits=("apple" "banana" "orange")
i=0

while [ $i -lt ${#fruits[@]} ]
do
  echo "${fruits[$i]}"
  ((i++))
done
  • i=0: インデックス変数 i を初期化します。
  • while [ $i -lt ${#fruits[@]} ]: i が配列の長さ未満である間ループを続けます。
  • ((i++)): インデックス i をインクリメントします。

Cスタイルのforループ(類似)

先述しましたが、Cスタイルのforループも使用できますが、Bashのforループとは異なる構文です。

fruits=("apple" "banana" "orange")

for ((i=0; i<${#fruits[@]}; i++))
do
  echo "${fruits[$i]}"
done

配列展開を利用したループ

Bashの配列展開を利用して、直接ループすることもできますが、通常はforループの方が読みやすいです。

fruits=("apple" "banana" "orange")

for fruit in "${fruits[@]}"
do
  echo "$fruit"
done

この方法は、基本的には最初のコード例と同じですが、配列展開を利用している点が異なります。

繰り返し処理関数

Bashには、繰り返し処理を行うための組み込み関数はありませんが、関数を作成してループ処理をカプセル化することができます。

function loop_through_array() {
  local array=("$@")
  for item in "${array[@]}"
  do
    echo "$item"
  done
}

fruits=("apple" "banana" "orange")
loop_through_array "${fruits[@]}"

この関数は、引数として受け取った配列を処理し、各要素を出力します。

注意事項

  • whileループやCスタイルのforループは、インデックスを管理する必要があるため、forループよりも冗長になる可能性があります。
  • 配列展開を利用したループは、シンプルですが、複雑な処理には適さない場合があります。
  • 関数を利用することで、コードの再利用性と可読性を向上させることができます。

arrays bash shell



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