"bash", "docker", "docker-compose" における docker-compose 起動時の pv 出力が期待通りに動作しない問題の解決策
docker-compose
でコンテナを起動時に、pv
コマンドを用いて永続ボリューム (Persistent Volume) の情報を取得しようとしても、期待通りの出力が得られない場合があります。
原因
この問題は、コンテナが起動する前に pv
コマンドが実行されるため発生します。コンテナが起動する前に永続ボリュームがまだマウントされていないため、pv
コマンドは正確な情報を取得できないのです。
解決策
以下の方法で解決できます。
docker-compose の up オプションに -d オプションを付与する
このオプションを付与すると、コンテナをバックグラウンドで起動し、pv
コマンドが実行される前にコンテナが起動します。
docker-compose up -d
コンテナ内で pv コマンドを実行する
コンテナが起動してから docker exec
コマンドを使ってコンテナ内で pv
コマンドを実行します。
docker exec -it <コンテナ名> pv
docker volume inspect コマンドを使用する
docker volume inspect <永続ボリューム名>
- 上記の解決策に加え、永続ボリュームのプロビジョニング方法や、
docker-compose
のバージョンによっても挙動が異なる場合があります。
version: "3.8"
services:
web:
image: nginx:latest
volumes:
- ./html:/var/www/html
ports:
- "80:80"
depends_on:
- db
db:
image: mysql:5.7
volumes:
- db-data:/var/lib/mysql
Dockerfile (web サービス)
FROM nginx:latest
COPY ./nginx.conf /etc/nginx/nginx.conf
nginx.conf
server {
listen 80;
server_name localhost;
root /var/www/html;
index index.html index.htm;
location / {
try_files $uri $uri/ /index.html;
}
}
起動方法
以下のコマンドを実行して、コンテナを起動します。
docker-compose up -d
永続ボリュームを確認する
以下のコマンドを実行して、永続ボリュームを確認できます。
docker volume ls
出力例:
VOLUME NAME
driver local
mountpoint /var/lib/docker/volumes/db-data/_data
この例では、以下の永続ボリュームが作成されます。
db-data
: MySQL データベース用の永続ボリューム/var/www/html
: web サービスの HTML ファイル用の永続ボリューム
注意事項
- 永続ボリュームを使用する前に、Docker のドキュメントを参照することをお勧めします。
stdbuf
コマンドは、標準出力をバッファリングせずにパイプラインに書き出すためのコマンドです。このコマンドを使用することで、pv
コマンドの出力が即座に出力され、docker-compose
のバッファリングの影響を受けなくなります。
stdbuf -o 0 pv
docker-compose のログレベルを調整する
docker-compose
のログレベルを DEBUG
に設定すると、コンテナからのすべての出力がログに記録されます。これにより、pv
コマンドの出力を含め、コンテナからのすべての出力を確認できます。
docker-compose up --log-level DEBUG
サードパーティ製のツールを使用する
トラブルシューティング
問題が解決しない場合は、以下の点を確認してください。
- 永続ボリュームが正しく作成されていることを確認する
- コンテナが永続ボリュームをマウントしていることを確認する
pv
コマンドが正しいオプションで実行されていることを確認する- Docker と
docker-compose
のバージョンが最新であることを確認する
bash docker docker-compose