C++ goto 文:使い方をマスターして、プログラムをもっと自由に操ろう!

2024-07-27

C++ 言語における goto 文と標準規格

言語非依存 という観点では、goto 文は多くの言語で共通した機能を提供します。しかし、各言語の標準規格において、goto 文の具体的な動作や制約は異なります。

C++ 言語における goto 文の仕様は以下の通りです。

  • 構文:
goto label;
  • 動作:

goto 文は、指定されたラベルを持つステートメントに制御を移します。ラベルは、識別子で指定されます。

  • 制約:

    • goto 文は、同じ関数内にあるラベルのみを参照できます。
    • goto 文を使用して、ループ構造を形成することはできません。
    • goto 文の使用は、プログラムの可読性や保守性を低下させる可能性があります。

goto 文の使用例

以下は、goto 文の簡単な使用例です。

#include <iostream>

int main() {
  int i = 0;

loop:
  std::cout << "i = " << i << std::endl;
  i++;

  if (i < 10) {
    goto loop;
  }

  return 0;
}

この例では、goto 文を使用して、loop ラベル付きステートメントに繰り返し制御を移しています。

goto 文の使用に関する注意事項

goto 文は強力な機能ですが、使い方を誤るとプログラムの可読性や保守性を低下させてしまう可能性があります。

goto 文を使用する際には、以下の点に注意しましょう。

  • 必要最小限の使用: goto 文は、どうしても必要な場合のみ使用しましょう。
  • ラベルの分かりやすい命名: ラベルには、そのステートメントの役割を分かりやすく表す名前を付けましょう。
  • ループ構造の形成: goto 文を使用してループ構造を形成することは避けましょう。
  • 適切な代替構文の検討: break 文や continue 文など、goto 文の代わりに使用できる構文を検討しましょう。

標準規格における goto 文

C++ 言語標準規格では、goto 文の動作や制約について詳細に定義されています。

goto 文は、C++ 言語をはじめとする多くのプログラミング言語で利用できる制御構文です。

この文を使用すると、プログラム内の任意のラベル付きステートメントに制御を移すことができます。




例1:ループからの脱出

#include <iostream>

int main() {
  int i = 0;

loop:
  std::cout << "i = " << i << std::endl;
  i++;

  if (i >= 10) {
    goto end;
  }

  goto loop;

end:
  return 0;
}

例2:エラー処理

#include <iostream>

int main() {
  int input;

  // 入力を受け取る
  std::cout << "数値を入力してください: ";
  std::cin >> input;

  // 入力値が正しくない場合はエラーメッセージを表示して再入力を促す
  if (input <= 0) {
    std::cout << "入力値が正しくありません。" << std::endl;
    goto input;
  }

  // 入力値が正しければ処理を続行
  std::cout << "入力された値は " << input << " です。" << std::endl;

  return 0;
}



goto 文の代替方法

ループからの脱出:

  • break 文: 現在のループから脱出します。
  • continue 文: 現在のループの次のイテレーションに移動します。

エラー処理:

  • if 文や switch 文を使用して、エラー条件を検査し、適切な処理を行います。
  • 例外処理を使用して、エラーを伝播します。
  • return 文: 関数から返ります。
  • goto 文: ラベル付きステートメントに制御を移します。

これらの方法は、goto 文よりも可読性や保守性の高いコードを書くことができます。

#include <iostream>

int main() {
  int i = 0;

  while (i < 10) {
    std::cout << "i = " << i << std::endl;
    i++;
  }

  return 0;
}

この例では、while ループを使用して、i が 10 に達するまでループを繰り返しています。

#include <iostream>

int main() {
  int input;

  // 入力を受け取る
  std::cout << "数値を入力してください: ";
  std::cin >> input;

  // 入力値が正しくない場合はエラーメッセージを表示して再入力を促す
  if (input <= 0) {
    std::cout << "入力値が正しくありません。" << std::endl;
    continue;
  }

  // 入力値が正しければ処理を続行
  std::cout << "入力された値は " << input << " です。" << std::endl;

  return 0;
}

この例では、if 文を使用して、入力値が正しくないかどうかを検査しています。


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